どんな美女にもまさる姫君!「源氏物語」ヒロインで極度のコミュ障・末摘花の恋愛エピソード【一】 (4/4ページ)
「……あれ?」
こういう場合、好き嫌い=恋の成否に関係なく返歌(お返しの和歌)が来るのが普通で、よっぽど身分が釣り合わないなど、とるに足らない相手であれば無視されてしまうこともなくはありませんが、光源氏に限ってそれはあり得ませんでした。
「なぜだ……なぜなのだ姫君……っ!」
これまでフラれた経験がないでもない光源氏ですが、返歌すら貰えないという異常事態は流石にショックで、ちょっと思い悩んでしまいました。
……が、実は何ということもなく、この姫君は和歌がとっても苦手で、返歌を書こうと頑張ってはいたのですが、あまりにも思いつかず、とうとう知恵熱を出して寝込んでしまっていたのでした。
さて、こんな調子で光源氏は、常陸宮の姫君を落とせるのでしょうか。
【続く】
(※1)ちきょうだい。同じ乳母に育てられた(母乳を飲んだ)ことにより、血を分けた兄弟姉妹と同等かそれ以上の絆を持つことが多かった。
(※2)当時、光源氏と疎遠になっていた元カノ・六条御息所(ろくじょうのみやすんどころ)のもの。
(※3)コミュニケーション障害。人見知りのもっと極端な状態およびその人を指す。
※参考文献:
田中順子・芦部寿江『イメージで読む源氏物語〈4〉末摘花』一莖書房、2002年8月
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