野球巨人の優勝は!? プロ野球"最速”順位予想

日刊大衆

写真はイメージです
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 東京五輪が控える2020年、優勝はどの球団? 長所も短所も分析し、日本最速で今季の球界を占います!

「今年は東京五輪があるので、ペナントレースに中断期間がある。この影響は、かなり大きいですよ」 こう話すのは、野球解説者の江本孟紀氏だ。「プロ野球にとって7〜8月は一番大事な時期。ここに休みが入るわけですから、順位が大きく変わってしまう可能性もある。だから、今季は順位予想が非常に立てにくいですよ」(江本氏)

 そんな2020年のペナントレース。本誌ではキャンプインに先駆け、各球団の戦力を徹底分析。どこよりも早く、独自に今季の順位をはじき出した。さっそくセ・リーグから見ていこう。まず、優勝は巨人。原監督の下、昨季5年ぶりにリーグを制した戦力は、今季も健在という見立てだ。「不安な面もあるが、他球団が差を縮めるような補強ができなかったのも、また事実。巨人の強さは頭ひとつ抜きん出ています」(スポーツ紙デスク)

 ただし、昨年15勝を挙げた山口俊がメジャーに移籍。先発陣の戦力ダウンは必至に思えるが、野球評論家の金村義明氏は、これを否定する。「山口の穴は確かに大きいんですが、今季は菅野が復活してカバーしてくれると見ています」

 昨年、菅野は腰痛に悩まされ、3度の登録抹消を経験。11勝に終わった。「菅野はハワイでの自主トレを順調にこなし、回復をアピール。昨季の悔しさに加え、東京五輪への意気込みも高い」(球界関係者)

 だが、その菅野こそが、巨人の“火種”になると見る向きもある。「菅野は、昨季の腰痛の状態が、完治を待てばシーズンを棒に振るほどだったと告白しています。そんな重症が、はたして本当に治ったのか……」(前同)

 少なくとも、2年連続で沢村賞に輝いた頃の球威が戻るかは疑問だという。「菅野がコケれば、先発投手陣の弱さが一気に露呈してしまいます」(同)

 今季、巨人は新外国人選手として、韓国SKで昨年17勝を挙げたサンチェスを獲得している。「宮本コーチはこのオフ、桜井、高橋、今村、そして高卒2年目の戸郷といった若手にハッパをかけていた。先発の頭数が足りないという危機感があるのは間違いない」(球団関係者)

 そんな巨人に次ぐ2位には、横浜DeNA。「巨人・原監督が最も警戒しているのがDeNA。関係者の間では、実は戦力的に巨人以上では……との評価も耳にします」(スポーツジャーナリスト)

 そんなDeNA最大の強みは、投手力だ。「プレミア12で好投した今永に石田。それに故障の東が復帰して、先発に左腕のエース級が3枚いるのは脅威ですよ」(前同)

 さらにリリーフ陣を見ても、昨季セーブ王の山崎を筆頭に、エスコバー、パットン、三嶋と充実している。だが、不安要素はある。それは“采配力”だ。「ラミレスは独自の野球観があり、それに固執する傾向がある。一昨年オフ、コーチとのコミュニケーション不足を謝罪しましたが、昨季も改善されず、“独裁”は続いています」(同)

 ラミレス監督が火種となってしまうのか――。

■広島カープが巨人、DeNAを追う

 巨人、DeNAを追うのが、3位の広島。4連覇を目指した昨季は、まさかのBクラス転落という屈辱を味わった。「丸が抜けたとはいえ、チーム力が衰えたわけじゃない。Bクラスは、田中広輔や守護神・中崎ら主力の不調に尽きる」(担当記者)

 佐々岡新監督の手で、地力を再び発揮できるかがカギとなりそうだ。「外国人は獲ったものの、3連覇時から戦力的な上積みはない。小園やドラフト1位の森下など、若手の新戦力が出てくるかどうかでしょうね」(前同)

 4位は、大型補強を敢行した阪神。「新外国人を5人も獲得。特にメジャー通算92本のボーア、韓国で最多打点王のサンズが目玉です」(スポーツライター)

 昨季は3位に滑り込んだが、リリーフで大活躍したジョンソン、ドリスが退団。福留、糸井、藤川と、投打でベテラン頼みなのも不安要素だ。「新外国人が打ってくれるかどうかで、順位が大きく変動するのでは」(江本氏)

 5位の東京ヤクルト、6位の中日は、上位に食い込むのが難しそうだ。昨年の最下位・ヤクルトは、山田や青木、新人王の村上など、打力はピカイチ。しかし、エース不在の投手陣は改善されていない。「バレンティンが抜けて、打力が下がるのは明白なのに、投手陣は弱いまま。これでは、まともに戦えません」(金村氏)

 かつてのセーブ王、高津新監督が、どう投手力を底上げするのか、見ものだ。昨年5位で、オフに目立った補強がなかった中日。「日本代表クラスの選手がいない。現有戦力では厳しい」(前出のライター)

 なお、本誌の予想では最下位としたが、江本、金村両氏の見方は、まったく違っている。「投打のバランスが取れている。大番狂わせが起きるかも」(江本氏)「何かきっかけがあれば浮上する、台風の目になりうるチーム」(金村氏)

 はたして、伏竜がミラクルを呼ぶか――?

■パ・リーグは福岡ソフトバンクと西武ライオンズ

 さて、ここからはパ・リーグ。優勝はやはり、3年連続日本一になった福岡ソフトバンクだ。「あれだけの圧倒的な戦力がありながら、バレンティンとメジャー通算54勝のムーアを獲った。チャンピオンチームが勝利に対して、ここまで貪欲。まさに盤石です」(ベテラン記者)

 しかし王貞治会長は、今回の補強を“危機管理の一環”と表現したという。「キューバが東京五輪に出るには、あと予選を2つ勝ち抜く必要がある。そのためにデスパイネ、モイネロ、グラシアルが離脱しますから、それを危惧しての補強だとか」(旧知の元記者)

 では、そんな王者に欠点はないのか。「あえて言えば先発陣。故障明けのバンデンハーク、東浜で、どこまで勝ちを伸ばせるか……。とはいえ、他球団からすれば、ぜいたくな悩み(笑)

」(前出の記者)

 孫オーナーと王会長の絶妙なチーム強化策で、悲願のリーグ制覇は堅い。

 2位は2年連続リーグ優勝しながら、CSで涙を飲んだ埼玉西武。「チーム防御率はリーグ最下位ながら、リーグトップの超強力打線でカバー。今年は秋山が移籍しましたが、昨年、浅村が抜けても外崎が穴を埋めてしまった。今季も、なんとかしてしまうのでは」(スポーツ紙記者)

 ポイントとなるのは、やはり最大のウィークポイントである投手陣。「ドラフトでは宮川、浜屋と1、2位に即戦力投手を指名。新外国人も投手を2人獲得しました。優勝は彼らの活躍いかん、といったところ」(前同)

■東北楽天、千葉ロッテも

 パ・リーグは、ソフトバンクと西武の“2強”の争いになると見るが、それに迫るべく、チーム力を上げているのが3位の東北楽天、4位の千葉ロッテ。楽天は、巨人と競合の末、FAで鈴木大地を獲得。他にも牧田、涌井ら、石井GMが積極的な補強に動いた。「投打のバランスが取れた、いいチームになってきましたね」(江本氏)

 そんな中、気がかりなのは絶対的エース・則本だ。「昨季、12試合しか投げられず5勝5敗。良くも悪くも彼の調子が楽天を左右する。打線は整っていますから、上位に行けるかは則本の復活次第」(前出の記者)

 そして、意欲的な補強を行ったのはロッテも同様だ。「ドラフトでは、163㌔の怪物・佐々木を引き当て、美馬、福田をFAで獲った。さらにはジャクソン、ハーマンと、日本で経験を積んだ外国人投手も獲得。補強充実度はナンバーワンです」(前出のデスク)

 昨季は4位ながら、ソフトバンクには17勝8敗と大きく勝ち越したロッテ。「王会長は、ロッテの補強を見て“ますます要注意だ”と、警戒を強めたそうです」(前出の元記者)

 若手野手のブレイクがあれば、上位も十分に狙えそうだ。

 そして5位は北海道日本ハム。「投打ともに上積みがなく厳しい。特に打線の長打力不足は大きな課題」(前出のライター)

 昨季、チーム打率はリーグ2位ながら、本塁打は93本と両リーグ最低。スラッガー不在で、本拠地である札幌ドームの広さが仇となっている。「巨人から移籍したビヤヌエバに注目です。メキシコ代表では打っているし、自由な日本ハムで化けるかも」(金村氏)

 6位はオリックスとしたが、和製大砲・吉田に、プレミア12でも活躍した山本、山岡の両投手と、主軸はいずれも代表クラス。「オリックスの弱点は、トップ選手に続くレギュラー陣に実力差があること。層の薄さを、助っ人と若手の成長で補いたいところです」(ベテラン記者)

 注目は、今年の新外国人の中で“最強”と噂されるジョーンズだ。メジャー通算1939安打、282本塁打と、圧倒的な実績を誇る。「ジョーンズは間違いなく本物。かなりやると思います。投手のポテンシャルは高いので、うまく行けばオリックスは一気にAクラス入りの可能性もある」(金村氏)

 ちなみに、今季の新外国人は、両リーグで26人にも上る。これに関して、王会長は旧知の元記者に、こんな指摘をしていたという。「残念ながら、今年は新外国人次第で成績が左右されるはず。活躍した球団が上位に行くんじゃないかな」

 さて、ペナントの行方はいかに!?

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