追悼・野村克也さん“知られざるサッチー家族愛”「待ち受け画面」秘話

日刊大衆

野村克也監督
野村克也監督

 野村克也監督が2020年2月11日午前3時30分、心不全で息を引き取った。享年84。

 選手として南海、ロッテ、西武で活躍し、世界初の捕手としての三冠王を獲得。本塁打王にも9回輝き、通算出場試合数、安打、本塁打、打点は歴代2位。捕手としても、野球理論の基礎を築いた球界屈指の頭脳派として絶賛された。

 選手引退後は、ヤクルト、阪神、社会人のシダックス、楽天の監督を歴任。その理論的で的確な指導は多くの「野村チルドレン」を生んだ。

「間違いなく球史に輝く偉人のひとり。鋭い観察力だけではなく“野球選手である前にひとりの人間であれ”という信念から、野球を超えて人生の師、と仰ぐ人も多かったですね」(スポーツ紙記者)

 その訃報には野球人が続々と反応。シカゴ・カブスのダルビッシュ有が自身のYouTubeで哀悼の意を表し、巨人やレッドソックスで活躍した上原浩治もインスタグラムで、かつてノムさんからもらったという表彰状を公開。「これは家宝です!!本当にありがとうございました」と感謝を捧げた。

 阪神時代には選手と監督の間柄であった新庄剛志氏もインスタで「新庄お前はファンに愛されるカッコつけて野球をやればええんや 選手に自由に野球をやりなさいって指導したのはお前だけや お前は悔しいくらい可愛いな(>_<)最高の言葉有り難うございました」とつづっている。

「そのほか、ヤクルト時代の教え子だった高津臣吾現ヤクルト監督は、“ヤクルトを愛してくれた人。監督の思いに応えられるように素晴らしいシーズンにしたい”と号泣。古田敦也氏も“野球は頭を使えば勝てるんだ、ということを教えてくださった方”とコメントしています。野村さんが球界に残した影響の大きさは、比類ないと思います」(スポーツ紙記者)

 野村監督といえば、愛妻の沙知代夫人(2017年死去。享年85)との夫婦愛でも有名だった。

「強烈な個性で知られたサッチーですが、ノムさんにとってはよき妻。“礼状から付け届けまでぜんぶ沙知代がやってくれる。やってこられたのは彼女のおかげ”といつも語っていました」(夕刊紙記者)

 2人の間には野村克則・現楽天イーグルスコーチという愛息がいるが、ベテラン記者はかつて野村家の愛の深さを実感したことがあったという。

「4~5年前のことですが、ノムさんの取材中、沙知代さんから電話がかかってきた。ノムさんはしばらく話したあと“ちょっと代わって”とボクに携帯電話を渡したんです。取材のことで、沙知代さんが確認したかったんでしょうね。それで、ボクと沙知代さんが話し終わって電話を切り、ノムさんに返したんですが、そのときのちらっと見えた電話の待ち受け画面が、赤ん坊の克則くんと満面の笑みでお風呂に入っているノムさんで……。いくつになっても、ずっと本当に家族を愛しているんだな、と胸が詰まりました」

 時には辛辣で厳しい言葉を吐きながらも、誰からも愛されたレジェンド。野村克也監督に心から哀悼の意を表します。

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