東京五輪、新型コロナによる中止はない? 資金難、疫病、ボイコット…過去の中止危機はいずれも杞憂に (2/2ページ)
ただ、IOCが5月に「中止や延期、開催地変更の必要はない」との見解を表明したこともあり、その後大会は計画通りに開催されている。
不参加国が相次いだにもかかわらず、中止には至らなかったのが東西冷戦下の1980年7月19日~8月3日にソビエト連邦(ソ連)で行われたモスクワ夏季五輪。開催前年の1979年12月、開催国であるソ連がアフガニスタンに侵攻。これを受けたアメリカが西側諸国を中心にボイコットを呼びかけたことをきっかけに、日本を含む約60カ国が大会をボイコットする異常事態となったが、これに構わずソ連は予定通りに大会を開催した。ちなみに、ソ連はこの大会で80個もの金メダルを獲得し、当時の1大会最多記録を樹立している。
それぞれに不安要素がありながら、いずれも中止まではいかなかった以上の3大会。今回の東京五輪はジカ熱が流行した2016年リオ五輪と似通った状況だが、IOCが明確な方針を出さない限り中止の可能性は低いといえるだろう。
橋本聖子五輪相の国会答弁を伝える先月26日の報道によると、冒頭の中止発言はIOCの公式見解ではないということだが、果たして今後IOCが何らかの見解を出すことはあるのだろうか。
文 / 柴田雅人