田中角栄「怒涛の戦後史」(20)元官自民党幹事長・野中広務(上) (3/3ページ)
その野中が田中の眉を曇らせたのは、竹下が近い将来の天下取りを期し、田中派の“派中派”として「創政会」を旗揚げした際、それに同調したときであった。
このケースは、田中の子飼いだった前出の金丸や梶山と同様の動きであった。
ロッキード事件で傷だらけとなった田中は、なおも「闇将軍」として復権と影響力温存に腐心していたが、田中派内の息苦しさはピークに達していたのだった。
(本文中敬称略/この項つづく)
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【著者】=早大卒。永田町取材50年のベテラン政治評論家。抜群の政局・選挙分析で定評がある。著書に『愛蔵版 角栄一代』(セブン&アイ出版)、『高度経済成長に挑んだ男たち』(ビジネス社)、『21世紀リーダー候補の真贋』(読売新聞社)など多数。