買占めで困っている人の為に「自由にお持ち帰りください」の食料棚が設置される(アメリカ)

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買占めで困っている人の為に「自由にお持ち帰りください」の食料棚が設置される(アメリカ)
買占めで困っている人の為に「自由にお持ち帰りください」の食料棚が設置される(アメリカ)

image credit:Ashley Hamer/Twitter

 アメリカでは感染者が急増中だ。3月24日だけで患者ずうは11,100人増加した。現在、中国、イタリアに次いで、3番目の感染者数となっている。

 他国と同様、全米各地でも多くの人がパニックによる買占めに走り、必要品が全ての人に平等に行き渡らないという事態が生じている。

 先ほどの記事で、イギリスのおばあさんが身勝手な買い物客に対してストレートに気持ちを表現したツイートと、世界中の買占め騒動の様子をお伝えしたが、まだまだ人間捨てたものじゃないようだ。

 一部の人間が自分勝手な争いを繰り広げている中でも、思いやりの心を持つ人は存在するのだ。

 こんな時こそ、地域住民同士の助け合いが必要だと、アメリカの一部地域では、誰でも自由に持ち帰ることができる、食品やトイレットロールが入ったパントリー(小さな棚)が次々と設置され、思いやりの輪が広がっている。
・小さな無料の図書館ボックスを食品棚(パントリー)に

 もともとアメリカでは、小さな図書館ボックスが設置されている地域があり、不要な本はそこに寄付され、誰もがその本を利用できる仕組みがあった。

 この小さな図書館の棚は、必要に応じて小さなパンドリー(食品棚)に転用されることがある。もちつもたれつの精神で、地域住民の善意で、家に余っている食料などが本の代わりに置かれ、必要としている人がそれを自由に持ち帰ることができる。

 今回の新型コロナウイルス感染拡大により、スーパーやドラッグストアで買占めが起き、欲しいものが手に入らない人が増え始めた。

 そこで、一部の地域住民らは、次々と図書館ボックスをパンドリーへと変更しはじめた。本の代わりに缶詰めや箱の食料品、更にトイレットペーパーや洗剤などが並べられた。「必要な人はどうぞ持って行ってください」とメモが添えられた。

シカゴのある地域でも図書館ボックスが食品パントリーへと転用された。

COVID-19で影響を受けた隣人を支援するために、この無料図書館ボックスは、無料日用品ボックスに変更となりました。必要なものを持ち帰ってください。また不要なものがあればこのボックスに入れてください。

続いて、マサチューセッツ州の小さな町フォックスボロでも同様のパントリーが設置されたことがツイートされた。


 SNSには、各地で工夫を凝らしたパントリーが設置されているという投稿が相次いでいる。








・ヘルプをオファーするメモを投函する住民も

 善意で広がっているのはパントリーの輪だけではない。欧米では、近所に住む高齢者や身体が不自由な人たちへの買い物を代わりに行おうと、地域住民らが積極的に声をかけ合い、メモを玄関口に滑り込ませたり、パンをメモと一緒に置いたりしている。


 これらの地域の小さな親切は、パンデミックによる社会閉鎖が原因で経済的影響を最も受けやすい人たちの大きな支援になるだけでなく、孤立した日々を過ごしている人たちに「あなたはひとりじゃないよ」というメッセージを伝えている。

References:lithub.comなど / written by Scarlet / edited by parumo
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