ミルクボーイ、逝去・志村けんに披露した「2度とできない志村ネタ」
ザ・ドリフターズのメンバーでお笑いタレントの志村けんさん(享年70)が、新型コロナウイルスによる肺炎で3月29日に亡くなっていたことが30日、明らかになった。
志村さんはドリフターズのメンバーとしてお笑い番組『8時だョ!全員集合』(TBS系)や『ドリフ大爆笑』(フジテレビ系)などに出演。東村山音頭やヒゲダンスといった伝説的なネタで人気を博した。その後も“だいじょうぶだぁー”や変なおじさん、アイーンといった誰もが知るギャグやキャラクターを生み出した。
ダチョウ倶楽部やお笑いコンビ・千鳥の大悟(40)ら後輩の芸人とも積極的に関わり、多大な影響も与えていった。2019年のM−1グランプリを制したお笑いコンビ・ミルクボーイも志村さんから影響を受けている。
「M−1でも披露した“母親が○○を忘れた”のネタですが、志村さんバージョンのネタがあるんです。ボケ担当の駒場孝(34)が、母親が志村さんが出演する番組を思い出せないと切り出し、内海崇(34)は『天才!志村動物園』(日本テレビ系)や『志村けんのバカ殿様』(フジテレビ系)ではないかと予想していきます。番組名は結局わからず、ラストにかけて“志村のすべてが詰まった番組やん。志村追悼記念番組とちゃう? 志村死んだの? えっ、俺の好きな志村死んだの? 死んでないやんな? 死んでないやんな!? 良かった~”と展開していくネタです」(芸能記者)
M−1王者になる前からやっていたネタだったが、3月4日に放送された『志村けんのだいじょうぶだぁ 笑いで頑張れニッポンSP』(フジテレビ系)で志村さん本人の前で、ミルクボーイの2人はネタを披露した。
「夜の繁華街で、志村さんらが扮する会社員がライブハウスに入店。そこでミルクボーイがネタを披露しているという設定でした。ネタの前半は好きな芸人を当てるというもので、後半が志村さんのネタでした。さすがに“志村死んだの?”の部分は修正され、なくなっていましたが、志村さんをはじめ磯山さやか(36)ら共演者も大笑いしていました。M−1優勝まで、無名に近かったミルクボーイにとっては、お笑い界のレジェンドに“本人のネタ”を見てもらって笑ってもらえたという、まさに夢のような時間だったのではないでしょうか」(前同)
■イベントで明かした楽屋でのやり取り
4月1日、ミルクボーイは都内で行われた美容関連企業ヴィエリスのオンライン新入社員入社式にサプライズで登場し、『だいじょうぶだぁ』の収録の様子について語ったという。
「囲み取材で内海は、“2月に『だいじょうぶだぁ』の収録があって、そこで初めてお会いしました。その1回だけになったのが残念で悲しい……”とコメント。また、“楽屋にあいさつに行ったら、『M−1のネタ、面白かったよ』と言われて、めちゃくちゃうれしかった。また一緒にやらせてもらいたかったです”と志村さんを偲んでいます。
志村さんほどの大物に面白いと言ってもらえたのはミルクボーイの2人にとって忘れられない経験でしょう。以前のように“志村死んだの?”の部分はもう使えないでしょうが、今後も志村さんネタを披露し続けてもらいたいですね」(スポーツ紙記者)
ミルクボーイもしばらくは、志村さんバージョンのネタは披露できないだろう。また、いつかこのネタで多くの人が笑える日が来ることを願ってやまない。