卵を産むし、いざとなったら食料に...新型コロナのパニック買いでヒヨコを飼う人が続出するアメリカ、専門家が警告
日本でも、マスクをはじめとする衛生品がお店から消えてしばらく経つが、週末の外出自粛要請のおかげで、近頃ではカップラーメンなどの食品まで品薄になってしまっている地域もあるようだ。
だが現在、感染者数が31万人を突破したアメリカ(4/05現在)では一部の都市が閉鎖され、さらに厳しい状況となっている。
食料の確保に不安を覚えた一部の人たちがパニックとなり、焦ってヒヨコの買い占めに走っているのだそうだ。
もしメスなら、毎日新鮮な卵を産んでくれるし、最終的には鶏肉として食べることもできる。もしかしたら高値で売ることができるかもしれない。
こうした状況に動物学者たちは警告を促す。ヒヨコや鶏の飼育は簡単なことではないからだ。
・ヒヨコと鶏の飼育はそれなりに大変
パデュー大学(アメリカ)の動物学者マリア・エラスムス氏は、ヒヨコや鶏の飼育はそれなりに手間がかかると、注意喚起をしている。
自分がやろうとしていることをよく理解してください。最初は小さなヒヨコでも大きくなりますし、飼育にはそれなりの手間がかかります。鶏は飼い主に頼らねば生きていけません。飼い主にはそれに応える義務があります。
どんな動物でも同様だが、鶏を飼うのはそれなりに大変だ。毎日エサやりやフンの処理をしたりするのは当然のことながら、外で飼育するなら、雨風やイタチなどを防げるきちんとした小屋や囲いだって準備しなければならない。
最初は可愛らしいヒヨコだって、成長すればびっくりするくらい大きくなる。そもそも、卵を産めるようになるまでには5、6ヶ月かかるのだ。
また無事に卵を産んでくれるようになったらなったで、病気や怪我をすることもあるし、いつかは死んでしまう。体調を崩していないか常に気を配り、いざとなったらきちんと対応してやらねばならない。こうしたことに加えて、法令も遵守しなければならない(国や自治体によって違うので確認が必要)
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・愛すべきペットとして飼育するなら責任をもって
鶏は「鳥頭」で頭が良くないというイメージがあるかもしれないが、実際はそうではないとエラスムス氏は語る。
「飼ったことがある人なら分かるでしょうが、鶏は賢く複雑な生き物です。苦しみも幸せも感じます」
犬や猫の場合と同じように、生き物の飼育には、命を預かるという責任が生じる。これを果たすのは結構大変なことだ。
ヒヨコも鶏もずっと暮らしていけば情も湧く。懐いてくれる個体だっている。その共同生活から大きな喜びや愛情が得られることだってある。もし飼うのなら、家族の一員として、最後まで責任をもって育てるべきだとエラスムス氏は忠告する。
References:purdue. / inhabitat/ written by hiroching / edited by parumo