感染者増加を見越して墓の準備を進めるウクライナの地方自治体に、市民らの恐怖が高まる
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「新型コロナウイルスは悪霊」として、聖水を撒いて神父が街を祈祷するウクライナ。国民の約75%以上が神を信じ、信仰心が篤い国ならではだが、「神は人の死を望んではいない」と主張しながらも、究極の準備をして現実の厳しさに対峙している市もあるようだ。
ドニプロペトロフスク市では、地方自治体がコロナ感染による最悪の事態を予想して、既に土地を掘り起こし、600以上の墓を作成しているという。『Oddity Central』などが伝えている。
В Днепре выкопали 600 могил для возможных жертв вируса
・地方自治体、600を超える墓を準備
ウクライナ全体としては、コロナ感染者は4月10日の時点で2200人以上だが、ドニプロペトロフスク市では、現在登録されている感染者は13人で、死者は出ていない。
しかし、人口100万人近くのこの都市に、いつ感染者が膨れ上がるかはわからない。同市のボリス・フィラトフ市長は、地元の人々に社会的距離の実行を無視することの危険性を理解してもらおうと、究極の手段に出た。
それは、まだ出現していない死者を予測し、土地を掘り起こして墓を準備することだった。

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市長は、Facebookで「地方自治体は最悪の事態に備え、予想される死に備えて既に600以上の墓を掘り、大量の厚手のビニール袋も購入済」と綴っており、その投稿を裏付けるように市のスポークスパーソンも、「市は615の墓を掘り、コロナウイルスによる死に備え2000枚の遺体収容袋を準備している」と認める発言をしている。

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・市長、「これはパニックではなくロジスティクスだ」
フィラトフ市長は、「これはパニックではなく、ロジスティクスだ。しかし神は我々が墓と遺体袋を必要とすることを禁じるであろう」と述べている。
事前に墓を掘り起こし備えるという行為は、住民らを怖がらせて社会的距離の実行を強化するためでもあるが、これにくわえてインターネット上では市外の森に囲まれた広大な土地に、正教会の十字架を並べて墓地とし、作業人たちが既に何百という土地を掘り起こし、墓の準備をしている写真が拡散し、ますます多くの市民を恐怖に陥れているようだ。

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これらに対する住民らの反応はというと、「既にある心配を更に深め、より多くの市民にパニックを引き起こしただけに過ぎない」と市長を非難する者もいれば、「心理的に人々をより注意深く強制することは正しいアプローチ」という者もいるようだ。
なお市長は、医療従事者がコロナに感染して死亡したとされる人々に検死を行うことを禁じているということだ。
written by Scarlet / edited by parumo