偲ぶつもりだった。でもなぜか笑っていた。志村けんと生と死と笑い。 (3/3ページ)
大阪国際がんセンターは2018年5月29日、漫才や落語による「笑い」によって、がん患者の免疫力向上や、緊張や疲労といった心身の状態も改善したことなどが確認されたと発表した。センターは吉本興業や松竹芸能らの協力を得て、笑いががん患者に与える影響を調べる実証研究を実施。笑いの舞台を鑑賞した患者の1人は、NK細胞の血中の割合が実験前の約1.3倍に増えたことなどが確認され、鑑賞した患者全体でも免疫細胞の増加傾向がみられたという。また、患者へのアンケートの結果、緊張や抑うつ、疲労などの6項目全てで改善がみられ、がんの痛みについても改善の兆候が見られた(朝日新聞デジタル 2018年5月29日19時40分配信より抜粋)。
医学・生理学的な因果関係は不明だが、笑うことで生命力が活性化することは事実のようだ。今後一層の研究が望まれる。
■今こそ笑え。笑ったもんがちだ。
現実の世の中は苦しいことだらけである。もちろん幸せを感じることもあるが、総じて生きることはやはり苦なのだなと思う事の方が多いはずだ。人を怒らせたり、泣かせたりするより、笑わせる方が遥かに難しい。
追悼番組の放送中、ツイッターなどでは「5歳の娘が笑い転げている」などの声が多数挙がっていた。ドリフのコントは実にわかりやすく老若男女問わず理解できる。前衛的なシュールな笑いや、ある程度の教養が必要な落語などと違い、頭を使うこともセンスの必要もなく、反射的に笑ってしまう。だからこそドリフは「(家族が)揃ったところで始めよう」と歌い、お茶の間では家族が「全員集合」したのだ。
バカ殿は今の子供たちにも、元・子供たちにも、笑いを、つまりは生命の息吹を振りまいてくれた。見えない敵との戦いが続く今こそ、笑うことが大切なのだと教えてくれる。