天才テリー伊藤対談「藤村忠寿」(3)地方番組の定型を疑っていかないと (2/2ページ)
藤村 そもそも、札幌に住んでいる人って、東京に住んでいる人とおもしろがる感覚なんかが違うと思うんですよ。札幌のほうが生活のペースものんびりしていますし。だから、そういう特色を大事にしていくべきなんですよ。
テリー うん、そのとおりだね。
藤村 そもそも「水曜どうでしょう」は、東京で成立しない番組だったと思うんですね。4人だけであっちこっちに行って、しかも自分たちで編集して、みたいな形で番組を作ること自体が許されないでしょうし。また、ヒットしたらしたで、「じゃあ、今度からゴールデンでやるから、もうちょっとスタッフ増やそう」「1年に1回、必ず放送だ」「お前はプロデューサーになって、現場や編集は別のヤツに任せろ」みたいな感じになっていたと思いますから。
テリー 普通、メインの出演者が無名の大学生なんて、東京じゃあ企画が通らないよね。確かに大泉さんはセンスが抜群だけど。
藤村 そうなんですよ。でも「水曜──」がこれだけ全国で知られる番組になったのは、大泉の力はもちろんですけど、誰が出てもおもしろい番組にすることを考えたからなんです。ディレクターの仕事って、結局そこに尽きると思うんですよ。
テリー そういう座組を生み出しただけでなく、4人でここまで番組を継続したことも偉いですよ。今や「水曜──」は藤村さんの命そのものみたいな番組なんじゃないですか。
藤村 そうですね。あの番組は、まぁ誰かが死ぬまで‥‥いや、誰か1人でも生きている間は続いていくんだろうな、っていう気はしますね。