木村拓哉「ちょ待てよ」撮影中止のテレ朝は?連ドラ延期深刻度ランク

4月クールのドラマの目玉として注目されていた堺雅人主演(46)の『半沢直樹』(TBS系)。4月19日より第1話が放送される予定だったが、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、4月1日、TBSは放送延期を発表した。
また、TBSは4月14日に生放送を除く、ドラマ、バラエティ番組のロケやスタジオ収録の見合わせを5月6日まで延長することを発表。TBSでは出演者を隔てたリモート収録などについて実施を検討しているという。
4月16日発売の『週刊新潮』(新潮社)では、3月19日に『半沢直樹』のロケに参加したエキストラ男性の証言を掲載。
ロケ参加者にはマスクの着用と事前の体温測定を求められたが、現場で確認されることはなかったという。
「ホームページ用にエキストラ40~50人を密集させて記念写真も撮ったということです。“ハイ、チーズ”の代わりに監督の“倍返しだ!”のかけ声で撮影したといいますが、これは“3密”状態だったのではと『週刊新潮』は報じていました。
とはいえ、『半沢直樹』の収録現場で新型コロナウイルスの患者が出なかったことは良かったですよね。TBSの歴史に残る名ドラマがそうしたことで傷がつけば大問題ですもんね」(芸能記者)
『半沢直樹』のみならず、未曽有の事態により、多くのドラマが放送延期を発表している。出演者のみならずスタッフ、テレビ局上層部、そして視聴者にとっても放送延期の影響は大きい。そこで今回は、連ドラ延期で深刻な影響を受ける放送局を探った。
■第3位 テレビ朝日
テレビ朝日では元SMAPの木村拓哉(47)が主演を務める『BG~身辺警護人~』(木曜21時~)の放送延期が決まっている。
「当初は4月16日からスタート予定でしたが、4月3日に放送開始を延期すると発表がありました。当面は2018年1月クールに放送された第1シリーズの傑作選を放送するといいますが、新たな開始日は未定。ただ、4月16日に放送された傑作選の世帯平均視聴率は11.4%と上々の数字で、それだけ多くの視聴者が待ち望んでいることがうかがえます」(前出の芸能記者)
4月14日発売の『女性自身』(光文社)によると。『BG』は他のテレ朝ドラマよりも早く、3月25日頃から撮影について協議を進め、4月に入る頃にはすでに休止していたという。
「現場でマスクの着用やアルコール消毒を徹底するところから始まり、撮影自体をどうするかという議論になり、ついには木村から“撮影を中断すべき”と声が上がったことで、テレビ朝日の他のドラマに先駆けて撮影中止が決まったといいます」(前同)
出演者、スタッフの健康を第一に考え、撮影を進めるのを「ちょっ待てよ」とばかりに、早めに止めたという木村の危機管理能力はさすがと言えそうだが、
「ただ、そんな木村の警鐘もむなしく、同局では『報道ステーション』の富川悠太アナウンサー(43)が新型コロナウイルスに感染。『報ステ』スタッフ2人も感染したことが明らかになり、4月17日から3日間、本社ビルの全館消毒を行うことになりました。テレ朝の連ドラでは現状『BG』のみの延期発表ですが、局としては最も深刻と言えるでしょうね」(同)
■第2位 NHK
NHKは4月1日、窪田正孝(31)主演の連続テレビ小説『エール』と長谷川博己(43)主演の大河ドラマ『麒麟がくる』の撮影中止を発表。当初、『麒麟がくる』は4月12日まで撮影を見合わせる予定だったが、事態の悪化を受けてさらなる延長が決まった。
さらに4月6日には貫地谷しほり(34)と内田有紀(44)らが出演するドラマ10『ディア・ペイシェント~絆のカルテ~』、江口洋介(52)や上白石萌歌(20)らが出演する土曜ドラマ『天使にリクエストを~人生最後の願い~』、内館牧子氏原作で、三田佳子(78)が主演するプレミアムドラマ『すぐ死ぬんだから』の放送延期が決定。
4月8日にも福士蒼汰(26)主演のBS時代劇『明治開化 新十郎探偵帖』の延期が発表された。
「連続テレビ小説と大河ドラマばかりに注目がいきますが、NHKではそれ以外の多くのドラマでも新型コロナウイルスの影響を受けています。とはいっても、やはり連続テレビ小説と大河ドラマがNHKの大看板。『エール』は半年間、『麒麟がくる』は1年間続くわけですから、民放の連ドラに比べても影響は大きい。
『エール』には新型コロナウイルスによる肺炎でお亡くなりになった志村けんさんも出演していました。また、『麒麟がくる』では帰蝶役の沢尻エリカ(34)が昨年11月に違法薬物所持で逮捕され、急きょ撮り直しを行ったため放送開始日も遅れるなどトラブルに次ぐトラブル。主演の長谷川博己もクランクアップまで気を抜けない日々が続くのではないでしょうか」(制作会社関係者)
■第1位 TBS
TBSでは『半沢直樹』のみならず、綾野剛(38)と星野源(39)W主演の『MIU404』、多部未華子(31)主演の『私の家政夫ナギサさん』の延期が決定。
2月26日に行われた定例会見で、TBSの佐々木卓社長は「年頭の所感で個別の作品について触れるのは異例ですが、今年は特に『半沢直樹』に尽きます。すでにクランクインしていると聞いていますし、どんなできばえになっているのか、ドキドキします」と、『半沢直樹』について言及していた。
「何せ7年ぶりの続編ですからね。TBSは『半沢直樹』の続編制作のため、主演の堺サイドと数年にわたって交渉を続けてきたといいます。それがついに実り、放送も間近ということろで新型コロナウイルスの影響で延期……現場も上層部の士気も相当落ちているのではないでしょうか。
『週刊新潮』によると、開始時期によっては夏クールの冒頭まで食い込ませて放送するか、回数を減らして放送するか検討しているといいますが、TBSとしてはできるだけ長く『半沢直樹』を放映したいというのが本音。『週刊新潮』とは逆で、放送回が長くなるのではという報道もありましたね。『半沢直樹』だけではありません。綾野、星野という今をときめく2人の話題作『MIU404』の延期も、TBSにとっては相当痛いでしょう」(女性誌記者)
『MIU404』は、2017年10月クールに同局で放送された『コウノドリ』以来、2年ぶりとなる綾野と星野の共演。さらに2018年1月クールで放送された石原さとみ(33)主演の『アンナチュラル』を手がけた脚本家、プロデューサー、演出がタッグを組む。
「それだけではなりません。主題歌は『アンナチュラル』の『Lemon』で、男性アーティストとしてトップに上り詰めた米津玄師(29)の書き下ろしですから、若者世代の注目は最も高い。
また『私の家政夫ナギサさん』の脚本は『おっさんずラブ』(テレビ朝日系)を手がけた方ですから、このドラマにも期待が高まります。そう考えると『半沢直樹』、『MIU404』、『私の家政夫ナギサさん』という3つの大型ドラマが延期になっているTBSのダメージが最も大きいと言えるのではないでしょうか」(前同)
新型コロナウイルスが終息し、心から新作ドラマが楽しめるのはいつになるのだろうか――。