「UFO襲来」米軍の鮮明映像公開と日本防衛相の「ガチ対応」

日刊大衆

「UFO襲来」米軍の鮮明映像公開と日本防衛相の「ガチ対応」

「やっぱり存在した――のか?」 

 4月27日、そんな声が聞こえてきそうな映像が公開され、話題になっている。

 映っていたのは、UFO(未確認飛行物体)。ネットに流出していた一部のUFOの映像について、ペンタゴン(アメリカ国防総省)が、正式に米空軍が撮影した公式な映像であることを明かしたのだ。

「映像は2004年と2015年に撮影された3種類。いずれも“円盤状の何か”が雲の上を高速で飛んでいる映像で、何かが鮮明に映ってはいますが、詳細はいまだに不明。過去にネットに流出していたんですが、機密に関わる物は映っておらず、映像の真偽や、他にも何か映っていたのでは、との推測について整理するために、正式にペンタゴンが公開を決定したんです」(全国紙政治部記者)

 これを受け、日本の河野太郎防衛相(57)は、4月28日の記者会見で、自衛隊がUFOに遭遇した際の対応手順を策定する方針を明かし、注目されている。

「河野大臣は会見で、“自衛隊のパイロットはこれまでUFOに遭遇したことはない”、“私はあまりUFOを信じていない”と、UFOの存在についてはやや否定的な意見を表明していますが、航空自衛隊などがUFOに遭遇した際の、映像撮影や報告の方法についての手順を検討する旨を話していました。

 大真面目に、UFOについて検討するのを“おかしい”と感じる人もいるかもしれませんが、2007年にも似たようなことがありました」(同)

■2007年にも”UFO論議”はあった

 2007年の国会で行われたのは、いわゆる“UFO論議”。

 民主党の山根隆治参院議員(72)が「UFOについての認識」を質問主意書でただし、同年12月18日に政府が「UFOの存在を確認していない」と答弁書を決定したのがきっかけだった。

「当時官房長官だった町村信孝(享年70)や、総務大臣だった麻生太郎財務大臣(79)、防衛相だった石破茂元幹事長(63)は、UFOの存在に肯定的でした。

 当時の町村氏は“個人的には絶対にいる。そうじゃないと、ナスカの地上絵は説明できない!”と力説していましたね。

 麻生大臣は“おふくろは見たといってえらい興奮して帰ってきたのがありますけれども”とUFOについて答弁し、2005年の時点でUFOの存在について考察していたことも報じられています」(前出の政治部記者)

 3人の中でも、特に石破元幹事長は、こうした”予期せぬ天変地異”の話題の際は、政治や憲法解釈も踏まえて本格的な持論を展開することで知られている。

「先述の“UFO論議”で石破元幹事長は、個人的な見解として、“存在しないと断定し得ない以上それ(UFO)はいるかもしれない”と切り出してから、ゴジラなど、怪獣映画に自衛隊が出動することを例に挙げて「UFO襲来は災害派遣なのかどうなのか?」という、政治的に大まじめな考察をしたことで話題になりました。

 石破元幹事長は防衛関係の知識に精通していて、2016年の映画『シン・ゴジラ』公開時も、劇中の自衛隊や官僚たちの描写について、自身のブログにて、

“ゴジラ相手とはいえ、あくまでも天変地異的な現象に対して、国または国に準ずる組織を対象とする防衛出動が自衛隊にされるのは違和感を覚える”

 と、異議を唱えたり、2016年9月の『AERAdot.』などで、官僚の立場から劇中の防衛相の行動を激励したりと、非常にいきいきとした姿を見せています(笑)。

 公開当時は、その他にも多くのメディアで取材が求められたことをブログで明かしていますね」(専門誌記者)

■政治に”想定外”は通用しない

 こうした政治家の行動に対して、UFOに関わっているヒマがあれば“もっとやることあるだろう”、“マジメに仕事しろよ”という声もあるが、それは大きな間違いだ、という。

「絵空事だと思っていた災害が現実でも起こった事例は、数知れません。たとえば、3.11の津波で、防潮堤に囲まれて“津波防災の先進地”とされていた地区は壊滅し、”安全神話”があった原子力発電所もメルトダウンを起こした。2020年4月現在でも、経済的にも人命的にも人類史上例をみない大打撃を与えている新型コロナウイルスが猛威を振るっていますが、これらを予見した人はごく少数でしょう。

 特に、国防の立場では“想定外だった”は、NGワードで、早急な対応が要求されます。それを踏まえると、外務大臣や防衛大臣が真剣にUFOやゴジラについて議論するのは、何も間違っていないと思います」(前出の政治部記者)

『CNN』によれば、アメリカ海軍は2019年4月25日の時点ですでに『UFO目撃時の報告手順』を定めていた。これも、“無許可あるいは未確認の飛行物体が軍の管制圏や指定空域に侵入したという報告が多数ある”という、安全保障上の観点から生まれた発想だ。

 UFOがさらなる危機となる可能性はあるのか。事態の推移を見守りたい。

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