コロナ禍で変わる葬儀「ご遺体は透明なケースに」「遺品にもウイルスが…」 (2/2ページ)
検査を渋って、陽性患者を少なく見せている疑念は拭えません」
肺炎で亡くなる高齢者は胸部レントゲン写真で肺が真っ白になっていても、唾液が肺に落ちるなどして炎症が起こる「誤嚥性肺炎」や「吸器不全」で片づけられてしまい、PCR検査などしていないのが実情だ。だからこそ、先の寺院関係者は不安を口にする。
「葬儀ではご遺体に触れないよう、ご遺体を透明のケースで保護する、できるだけ参列者を減らして家族葬にするなど、葬儀のあり方も変わってきています。それでも感染の恐怖はある」
今年4月、米ニューヨークのマウントサイナイ病院は「新型コロナウイルスに感染した30〜40代の患者が脳梗塞を起こす症例が相次いでいる」と発表。50代以下で脳梗塞を起こして同病院に救急搬送された患者の過半数が新型肺炎に感染していた。無症状あるいは軽い風邪症状だったのが突然、首や脳内の血管が詰まって急変したのだという。
CDC(アメリカ疾病予防管理センター)では、新型肺炎の症状に脳梗塞や下痢、結膜炎、じんましんも追加。新型肺炎ではないと思っていた、別の部位の症状が新型肺炎の感染による可能性があるとして、もし急激に胸の痛みやしびれ、呼吸困難などの症状が出たらすぐに医療機関を受診するよう呼びかけている。当然、米国では脳梗塞患者の全症例にPCR検査を行っている。
日本でも、ニューヨークからの警告を受けて4月27日、病死した患者の解剖などを行う日本病理学会が「原則、全ての症例でPCR検査を行うことが望ましい」という声明を発表した。
「コロナウイルスの主な感染源は陽性患者の体液や唾液などの飛沫ですから、基本的にはご遺体からウイルスが放出されることはない。とはいえ、故人の服や布団、遺品にはウイルスが残留していることもあり、僧侶や葬祭関係者、ご遺族には感染リスクがありますからね」(同学会に所属する医師)
読経する僧侶はマスク装着、家族葬がお見送りの主流になるのかもしれない。