「NK細胞増強」でコロナを阻止、無敵の「腸管免疫」はこうして作る! (2/3ページ)

Asagei Biz

 よく、腸や腸内細菌にいい飲食物としてヨーグルトや乳酸菌飲料が取り上げられが、乳酸菌が腸に届く前にほとんど死んでしまうのが現実だ。その点、シャンピニオンエキスは先の実験データでも示されたとおり、実際に腸に届き、腸内細菌の善玉菌強化に大きな影響を与えてくれる。

「腸管免疫力アップのために、シャンピニオンエキスは非常に有効だと推察されます」(食品ジャーナリスト)

 シャンピニオンエキスに関しては、リンパ球系の免疫細胞の一種であり体内に侵入してくるウイルスや細菌などを撃退するNK細胞を活性化することも明らかになっている。機能性食品素材の研究開発を手がける企業が北海道札幌市の老人健康施設に入居する10人を対象にシャンピニオンエキスを摂取する実験を行った。すると、1カ月後にはほぼ全員に明らかなNK細胞の活性化と、それを阻止するアンモニアの血中濃度減少が見られたという。

 付け加えると、免疫物質のひとつで、体の各部から発現して病原微生物の体内への侵入を阻む抗菌ペプチドも、シャンピニオンエキスによって活性化することが、大学などの実験でわかっている。

 要するに、腸や腸管に限らず、多角的な方向から、シャンピニオンエキスは体内の免疫力をアップさせるのだ。シャンピニオンエキスの実験に携わった研究者によれば、

「実はそのメカニズムは完全にはわかっていないのです。マッシュルーム由来のポリフェノールが口臭、加齢臭などのもとといわれるアンモニア、P-クレゾール、インドール、スカトールの抑制に有効とされていたことから、その実験を重ねるうち、免疫力アップへの寄与、それもNK細胞増強に強い効果を示すことがわかってきたのです」

 体内に取り入れられた食べ物が、一部は腸内の細菌によって分解され、アンモニアや硫化水素などの悪臭の強い腐敗産物に変化して血管を巡り、体内に毒素をバラまく。それが悪臭となり、口臭や加齢臭として発現する。

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