「味は一流」でも失敗する 飲食店の鬼門「居抜き物件」にひそむ落とし穴 (2/2ページ)
気を付けるべき居抜きのポイントは?
よくあるのは、物件が入るビルによっては看板が出せなかったり、看板の大きさに制約があるケース。そういった制約は一切ないのが理想だが、実際は何らかの制約があることの方が多いという。そういう物件を借りるなら、「看板をこう出せるなら借りる。もしこの通り出せないなら想定している売り上げに届かないので、家賃を少し安くしてほしい」という交渉をしてみるのもいい。
また、ビルの大きさの割にエレベーターが少ないビルも要注意。飲食店が集中するビルだと、客が帰る時間にエレベーター待ちの大渋滞が起きることになる。こういう点も、客から敬遠される要因になるようだ。
須田氏によると、居抜きで気をつけるべきはもう一点ある。厨房と客席の広さの割合だ。
食器や調理器具など、とかくモノが多くなりがちな厨房だが、かといって厨房を広く取りすぎて客席が狭い店だと、当然売り上げを立てにくい。容易に想像できることなのだが、それでもキッチンでの調理経験者であれば、料理を作っても作ってもさらに注文が積み上がる「恐怖経験」を多かれ少なかれ持っているもの。こういう苦労が体に刻み込まれた人ほど、独立する際に、必要以上にキッチンが広い居抜き物件を「理想的」と思いがちなのだ。
好立地なのに家賃が安くても、「厨房が必要以上に大きい」お店は借りてはいけないのです。(須田氏)
どんな繁盛店でも、「ピークのピーク」は1日のうち45分くらいのもの。その短い時間のために客席の狭い店を借りるのは悪手なのだ。
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須田氏の著書『絶対にやってはいけない飲食店の法則25』(フォレスト出版刊)には、飲食店を開業する人が陥る「やってはいけないこと」がまだまだたくさん紹介されている。
「誰にでもできる」と思われがち(実際には成功する人は限られているのだが)だからこそ、深く考えずに飲食で独立・開業する人は多いが、本書はそんな甘い夢を打ち砕く。本気でやりたいのなら、本書で書かれている内容はすべて頭に入れておくくらいの方がいい。
(山田洋介/新刊J P編集部)