新型コロナに負けない! 免疫力UP「ミラクル食材」

日刊大衆

写真はイメージです
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 恐怖のウイルスに対抗するためには強い体を作ることが大事。あなたの健康を守る“最強の食”をリサーチ!

 目に見えないコロナウイルスに、世界中が恐れおののき、萎縮している――。そんな中、医療関係者を驚かせたのが、神戸市立病院の研究チームが行った外来患者1000人を対象にした新型コロナの抗体検査の結果だった。抗体とは、病気に感染して治った後にできる免疫システムのことだが、検査対象の約3%に当たる33人が新型コロナの抗体を持っていたのである。つまり、この33人は自分でも知らないうちにコロナに感染し、ほとんど無症状のまま治っていたということになる。新聞は「この割合でいえば、神戸市民の(3%に当たる)4万人以上がすでに感染していることになる」と大騒ぎだったが、見方を変えれば「免疫力が強い人は、コロナに感染しても軽い風邪程度の症状で治る」ということ。

 では、免疫力を上げるにはどうすればいいのか!? そのひとつとして重要なのが食事だ。具体的には、どんなものを食べればいいのだろうか。『からだに効く食べもの事典』(主婦の友社)などの著書があり、食品の健康効果に詳しい田村哲彦氏(壮健タムラ薬局経営=薬剤師)は次のように言う。

「最近、免疫力アップ成分として注目されているのが、“ビタミンエース”といわれるビタミンA、C、Eです。これに加え、最近はビタミンDも免疫力に密接に関与しているとしてクローズアップされていますね。たとえば、はしかやマラリアもビタミンAを服用することで感染率が下がり、感染しても死亡率が低くなることが報告されています。また、ビタミンCは昔から風邪の症状を和らげることが知られ、ほとんどの市販薬にも含まれています」

 ビタミンA、C、E、Dを多く含んだ食材、その食べ方によって吸収率や効果に差が出るという。「ビタミンA、E、Dは脂溶性です。こうしたビタミンは油に溶けた形で食べることでより吸収率が上がり、高い効果を期待できます。ビタミンCは水溶性ですから、水に溶けた形で食べたほうがいいんです」(前同)

■ニンジンやホウレンソウなどの緑黄色野菜

 では、さっそくビタミンAから見ていこう。「ビタミンAは粘膜の働きを強化する作用があります。簡単にいえば、侵入してきたウイルスは鼻や喉の強い粘膜でしっかりガードできるということです」(同)

 ビタミンAを多く含む食材は鶏や豚のレバーや卵、植物ではニンジンやホウレンソウなどの緑黄色野菜である。田村氏オススメのビタミンA強化メニューは、きんぴらゴボウだ。「ニンジンのビタミンAは、ごま油をちょっと垂らすことでパワーアップします。また、食物繊維が豊富なゴボウは免疫力と密接につながる腸の働きを良くします。ビタミンAが効率的に吸収され、腸からも免疫力強化のサポートがある。しかも、きんぴらはおかずにも酒のつまみにもなる、お父サンの好物メニューです(笑)」

 グラム当たりのビタミンA含有量が豚や牛より多い鶏レバーは、値段が安いのも魅力。直火でただ焼いてもおいしいが、もっと強力な“ウイルス撃退レシピ”がある。フライパンにラードを入れて、鶏レバー、ニンジン、ホウレンソウ、キャベツなどを焼く。食材に火が通ったら、ショウガ、ニンニク、タマネギにみりん、醤油、ダシ汁を混ぜたタレにつけて食べる。レバー、ニンジンに含まれるビタミンAとニンニク、ショウガなどの免疫力アップ食材のW効果が期待できる一品だ。

 スーパーで人気の野菜となっているモロヘイヤも、体内でビタミンAに変換されるβ-カロテンがふんだんに含まれ、食物繊維やカルシウムなどのミネラル分も多い。あのネバネバ感が苦手な人もいるが、料理研究家のオガワチエコ氏は、「豚しゃぶのタレに使うと実においしい」と言う。そして続ける。「モロヘイヤはゆでて細かく切り、好みのドレッシングに合わせて肉にかけます。お肉に、あのネバネバがしっとり絡み、肉のおいしさが引き立ちます」

 モロヘイヤのネバネバには、健胃整腸作用もあるので、ぜひ試してもらいたい一品だ。

■味噌仕立てゴーヤチャンプル

 ビタミンCはマクロファージなどの免疫細胞の働きを強化し、活動的にさせる働きがある。酸っぱい野菜や果物に多く含まれるが、欠点は、その多くが火を通すと壊れてしまうことだ。「ビタミンCを効率的に食べる基本は、新鮮なうちに生で食べることです。最も簡単なのは、食卓にレモンの輪切りを置いておくことでしょうね。メインとなる肉や魚にサッと振りかけると、レモンの酸味や香りで食も進みます」(前出の田村氏)

 最近はスーパーで、冷凍レモンの輪切りも安く売っている。こうしたものを利用すると手軽だ。

 これからの季節が旬となるゴーヤ(にがうり)も、ビタミンCがたっぷり含まれている。しかも熱に強く、火を通しても損なわれないという特徴もある。新宿で琉球料理店を営む沖縄出身のKさんに、味噌仕立てゴーヤチャンプルの作り方を教えてもらった。「ゴーヤはお湯でサッとゆでてフライパンに入れ、豚肉、ナス、タマネギなどと一緒に炒めます。火が通ったところで豆腐を入れてグズグズにして、酒、砂糖、唐辛子を少々。最後にダシと混ぜた味噌を入れます。酒のつまみにもなる、うちの一番人気メニューです」

 サラダ食材として女性に人気のアボカドもビタミンCがたっぷり入っているが、男性は「あのネットリ感がどうも……」と敬遠する人も多い。「アボカドはワサビと実に相性がいいんです。細かく切ってワサビとすりごま、塩を少々加えて、ざるソバにかけて食べると、栄養バランスがいい夏メニューになります」(田村氏)

 しかも、アボカドにはビタミンEも多い。「ビタミンCはビタミンEの働き(抗酸化作用)を助ける作用があります。これが一緒にとれるアボカドは健康効果も高い食材と言えます」(前同)

 ビタミンEは、体の酸化(老化)を抑える若返りのビタミンとして知られるが、体内に侵入する細菌やウイルスを撃退する免疫力を上げる働きもある。Eを多く含む食材は、ウナギやイカなどの魚類やアーモンドやピーナツ(落花生)などの木の実だ。「殻つき落花生は塩ゆでにしてもおいしいんですが、細かく砕いてカレーなどに入れると、特有の香りやほんのりした甘みが加わり、よりおいしくなります」(前出のオガワ氏)

 ピーナツを砕くときは、布の袋に入れて麺棒で叩けば、わりと簡単に砕ける。「ピーナツの替わりにアーモンドなど他の木の実も砕いて料理に入れると、思わぬ味のバラエティが楽しめますよ」(前同)

■キクラゲや干しシイタケを

 最後は骨を作るビタミンとして知られるD。これは最近、がんなどを予防する免疫効果が注目されているという。Dが多く含まれる食材は、サケやメカジキなどの魚とキクラゲや干しシイタケなどのキノコ類だ。特にキクラゲはビタミンD含有量が図抜けて多い。

「オススメメニューはキクラゲとキュウリの酢の物です。キクラゲをキュウリと酢の物にすると、キクラゲのコリコリした独特の食感が楽しめます」(同)

 他のキノコ類では、干し(生)シイタケもビタミンDが多く含まれている。これは、みじん切りにして市販の麻婆豆腐の素に入れて調理すると、シイタケのうまみが溶け出し、おいしさが倍増する。なお、田村氏によると、「干したものも生も、シイタケは調理する前に日なたに20~30分ほど干すと、ビタミンD成分が増える」という。ぜひ、シイタケはひなたぼっこさせてから使ってほしい。

 最後は田村氏が推奨する、免疫力アップのビタミン食材を使ったふりかけの作り方を紹介しよう。「アーモンド(E)、煮干し(D)、ごまに、干したミカンの皮(C)を細かく切って瓶に入れます。毎日のごはんにサッと振りかけるだけで、お手軽簡単に免疫力アップビタミンがとれます」

 コロナなんかにかかりたくない、死にたくないという人は、ぜひ今回紹介したミラクル食材を、簡単メニューで試してください!

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