天才テリー伊藤対談「喰始」(3)谷啓さんに憧れて放送作家の世界へ (2/2ページ)

アサ芸プラス

テリー どんなことを書いたんですか。

 「シャボン玉ホリデー」の植木等のギャグ「お呼びでない」のおもしろさについて。無関係の人が出てきて幸せの絶頂にいる人を不幸のどん底に落としておいて「こりゃまた失礼いたしました!」のひと言で片づけるのが痛快なんだと書いて、後半には谷啓さんのファンレターに書いてたようなギャグをブワーッと入れた。それを永さんがおもしろがってくれたんです。

テリー それで永さん主宰の放送作家集団に所属することになるんですね。

 そのうちに「(巨泉×前武)ゲバゲバ90分!」の話が永さんのところに来たわけです。

テリー これまた伝説のバラエティー番組ですよ。

 永さんは「もうテレビで書く仕事はやらないから、代わりに若い者を2人送る」と、僕ともう1人が行かされた。で、僕は番組も見ていないし、ちょうど盲腸になってしまったので、谷啓さん用に書いてたギャグをもう1人に渡して持って行ってもらったら、できた台本を見ると3分の2が僕のギャグ。

テリー すごい!

 そうでしょう(笑)。もう「天才が現れた」みたいな扱いで、それで僕は天狗になって人生をダメにしていくんです。自分がおもしろいことだけをやりたいから、注文仕事ができないわけですよ。

テリー なるほどね。

 そんな僕のことをおもしろがって使ってくれたのがテリーさん。当時のテリーさんの企画でビックリしたのはビデオのVHSとβ、どっちがいいかを決めるというやつで、デッキ2台を水槽の中に並べて水を流し込んで、どっちの映像が先に映らなくなるかを競うっていうね(笑)。

テリー ハハハハ、夢のようなことをやっていましたね、あの頃は。

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