自分がこの世に産まれてきた理由に気付いてほしい いじめられっ子を描く『ブ・デ・チ』に託す作者の思い (1/2ページ)
コロナ禍の最中、『ブ・デ・チ』(幻冬舎刊)という小説がドロップされた。
ブス・デブ・チビの頭文字をとって「ブデチ」というあだ名をつけられた女子中学生・神山エリ。しかし、彼女は泣きまねをしたり、悲しむふりをしたりしているだけで、いじめっ子たちを慈愛の眼差しで見つめていた。
エリの存在は「生きる意味」を強く考えさせられる。
彼女は一体何を考えているのか? そして、彼女の正体とは? そして、この物語は何を伝えようとしているのか?
物語を執筆した鶴石悠紀さんにメールインタビューを行った。
――まず、この『ブ・デ・チ』という物語の着想についてお伺いしたいです。モチーフとなったものはなんだったのでしょうか?
鶴石悠紀さん(以下、鶴石):私は、東京に単身赴任になった43歳のころから宗教哲学に興味を持ち、10年ほど朝晩の1時間の座禅を続けてきました。
5年ほど経ったとき、深夜に胸が苦しくて息が出来なくなり、目覚めてみると、胸の上にぼんやりと黄緑色に輝く玉が載っていたのです。ぱっと、手で払うと、それはあたかも猫かネズミのようにチョロチョロと逃げていき、私も思わず布団から飛び出して捕まえようと手を伸ばしたのですが、逃げてしまい、壁にぶつかって消えてしまいました。どう考えても、動物の霊体を見たのです。
それからしばらくして、通勤途中にある小さな公園に沢山の野良猫が住みついていて、それまでは、私が通りかかると逃げていた猫たちが、ニャーニャーと甘えるような鳴き声を出して何匹も寄ってくるようになりました。足にまとわりついて離れないので、しばらく背中をなぜてやったりしました。
このことがあってから、息苦しかった霊体は猫の浮遊霊だなと思えたのです。それ以来、霊界は存在するし、この物質次元以外の世界も存在すると信じられるようになりました。その後、神智学を色々読みあさり、霊界も多次元なのだということや、霊的な波動の力の違いで霊界次元が分かれているのだろうと思うようになりました。