マスクで気になる「臭い口」!解消のための7つの心得

日刊大衆

写真はイメージです
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 鼻や口を覆って生活する現在、口内の臭いが心配な人が増えているという。そこで、打開策を第一人者に聞いた!

 新型コロナ対策の“必須アイテム”であるマスク。ところが、マスクの内側に呼気や飛沫がこびりつき、「おぞましい悪臭がしてゾッとした」(50代男性)などの声が急増中だ。しかも夏場になると、口腔内の環境がより悪化して口臭がひどくなるという。

 このように自身の悪臭に気づいてしまった諸氏のために、口臭解消の極意をお伝えしよう。教えてくれるのは、歯科医で「ほんだ式口臭治療法」で知られる「E.Breath Clinic心斎橋」の本田俊一院長(日本口臭学会常任理事)だ。

(1)まずは病気を治療

 疾患が原因となって口臭が発生するケースを“病的口臭”と言う。「日本人の7~8割がかかっている歯周病も、口臭の大きな原因です。まずは治療し、定期的にケアすることが大事です。慢性的な喉の炎症も口臭の原因になりますので、耳鼻咽喉科での治療が必要でしょう」(本田院長=以下同)

 この他、糖尿病や肝・腎疾患なども口臭の原因だ。

 中でも厄介なのは、生理的口臭と呼ばれるタイプ。病気ではないのに体調の変化などによって周囲に不快感を与えてしまう悪臭のことだ。ここからは、その具体的な解消法を解説する。

(2)舌磨きはやめる

 まずは、よかれと思ってやっていることが間違っているケースから。その一つが“舌磨き”だ。舌の表面についた細菌や食べカス、舌苔と呼ばれるものを綿棒などで清めることだが、「舌磨きをしている人の唾液をサンプリングすると、粘膜の表面が千切れて、汚いことに驚かされます」

 つまり、逆効果なのだ。では、どうするべきか。食事の際の心得は文末の表の通りだが、それに加え、口臭の良し悪しを決めるのはズバリ“唾液”だという。

(3)水を飲む

「清流と呼ばれる透明で美しい川の水は臭いません。しかし、透明な川でも流れが滞ると臭ってくるし、逆に汚い川でも、流れが早いときには臭いません」

 唾液もそれと同じ。つまり、“質”と“流れ”、清らかな唾液をキープすることで口臭は防げるという。食後すぐは新鮮な唾液が流れるので口臭はしないが、「食後は口腔内に食べ物の味が残らないと感じるまで水を口に含み、洗うように飲んでください。このことを“お口直し”と呼んでいます」

 さらに、日頃から水を頻繁に飲む癖をつけ、清らかな流れをキープすることを心がけよう。

(4)食後にガムを噛む

 こうして清らかな唾液を出すことに成功したら、あとは、その流れを妨げないことが肝心だ。欧米人は食後にガムを噛んで唾液が出るよう心がけているが、日本では「ガムをクチャクチャやっていると、みっともない」と言われてしまう。「ガムを丸めて、舌の下に入れておくだけでもいいでしょう。脳がガムを異物だと認識し、吐き出そうとするので、噛むよりも唾液の分泌が促されるんです」

(5)視線を水平に保つ

 だが、まだ強敵がいる。それがスマホだ。「スマホなどを使い続けると、無意識のうちに上と下の奥歯が接触し、舌が固定されて動かなくなります。そうなると、唾液の流れが停滞してしまうんです」

 これでは、苦労が水の泡になってしまう。それを解消する究極の方法とは?「自転車に乗って前を見ているときのように、日常生活で姿勢を正して、視線を水平に保ってください」

 下を向いていると奥歯が閉じて舌が固定され、口腔内の機能がストップしてしまう。当然、新鮮な唾液が流れなくなり、やがて悪臭を放つようになるのだ。

(6)視線をさらに45度上げる

 だが、姿勢を正し、視線を水平に保ち続けるのは簡単ではない。スマホの操作が長引き、口の中がネバネバして気持ち悪くなってきたら危険信号。その場合の緊急措置は、水平目線から45度だけ上に上げることだ。「一瞬でもかまいません。実際に試してみたら分かりますよ。そうすることで両奥歯が離れるはず。しかも、呼吸効率は下を向いているときの2倍。口の機能は、それだけで元に戻ります」

(7)マスクを外す

 ストレスも口臭の大敵。特にマスク着用で自身の口臭に気づいて、必要以上に悩むと、それがストレスになるという悪循環に陥る。「マスクの中が臭いからといって、通常会話で人に不快感を与えることは、ほとんどありません。どうしても気になるのであれば、一番いいのは、親しい人に口臭があるかどうか、確認してもらうことです」

 思いつめるほどなら、思い切ってマスクを外そう。2メートルのソーシャルディスタンスを保てば、もともとマスクは不要なのだ。

 これから暑くなる季節。上を向いてコロナと口臭に打ち克とうではないか!

■口臭がしなくなる「食事の心得」5か条

 口臭をなくすためには、まず健康的な唾液を作ることが重要。そのための「食事の心得」5か条を紹介したい。

(1)食事時間をたっぷりととる(ゆっくりとよく噛む)

(2)食事中のお茶をやめる(流し込まない)

(3)食卓に一品は歯応えのある食べ物を(咀嚼機能を上げる=30回以上、意識的に噛む)

(4)野菜をどんどん食べよう(胃・腸・口がきれいになっていく)

(5)食べ物そのものの味を味わおう(薄味が良い。噛めば噛むほど味が出る)

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