赤い光を見るだけで加齢による視力低下が回復する可能性(英研究) (2/4ページ)

カラパイア

ミトコンドリアは「アデノシン三リン酸(ATP)」という化合物を生産する。これが桿体と錐体にとってのエネルギーとなる。

 ところが、年を追うごとに、だんだんとミトコンドリアのエネルギー生産力が衰えてくる。すると桿体と錐体は十分なエネルギーを補給できなくなってしまい、目の調節力が弱まってきて、結果として視力が低下することになる。

 これが「老眼」と呼ばれるやつだ。実は、目の調節力の低下は10代から始まっていて、年を追うことに衰えているのだが、日常生活の中で気づきやすくなるのが40歳を過ぎた頃だという(個人差あり)。

老眼
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・赤い光でミトコンドリアに充電することで視力回復

 じつは650~1000ナノメートルの波長を持つ赤い光は、ミトコンドリアを元気にすることが知られていた。

 ならばこれを利用して、スマホの電池のようにミトコンドリアを充電してやれば、視力を回復できるのでは? と考えたのがユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドン(イギリス)の研究チームだ。
 
 研究チームはこの仮説を検証するため、健康な目を持つ24名(28~72歳)を対象に、例の赤い光を見つめるという実験を行なった。

 具体的には、2週間の間、LEDから照射される波長670ナノメートルの赤い光を1日3分見つめてもらう。尚、まぶたはこの赤い光を遮ることができないので、目をつぶっていても有効だそうだ。

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