耳の不自由な配達員に感謝の気持ちを伝えたくて、手話を学んだ少女。2人の間に芽生えた友情物語(イギリス)

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耳の不自由な配達員に感謝の気持ちを伝えたくて、手話を学んだ少女。2人の間に芽生えた友情物語(イギリス)
耳の不自由な配達員に感謝の気持ちを伝えたくて、手話を学んだ少女。2人の間に芽生えた友情物語(イギリス)

手話で友達になった配達員と少女 image credit:Amy Roberts/Twitter

 いつも荷物を届けてくれる耳の不自由な配達員にお礼を言いたくて、少女は「ありがとう」の言葉を絵で伝えた。更に少女は手話を学び、手話で会話を試みたところ、しっかりと伝えることができたようだ。

 予期せぬ少女の手話での挨拶の言葉に驚いた配達員の男性は、同じように手話で少女に返し、「とても嬉しかった」と感激の気持ちを表した。

 この様子が動画に収められSNSでシェアされると、多くの人の心を温かくした。『Up Worthy』などが伝えている。 
・ロックダウン中、配達員と友情を育んだ8歳少女

 イギリスのグレーター・マンチェスター、アシュトン・アンダー・ラインに住むタルーラちゃん(8歳)は、ロックダウン中も週1、2回のペースで、自分の住む通りに荷物を配達にやってくるデリバリー会社Hermesの配達スタッフの男性ティム・ジョセフさんとちょっとした顔見知りになった。

 いつも荷物を届けてくれるジョセフさんが、実は耳が不自由だということに気付いたタルーラちゃんは、「(いつも配達してくれて)ありがとう」のメッセージを虹の絵と共に描き、ジョセフさんに渡した。

 喜んだジョセフさんは、その絵を配達車両に貼って配達を続けた。

 「ジョセフさんともっと会話をしたい」と思ったタルーラちゃんは、手話を学び、ある日配達に現れたジョセフさんに向かって、「素敵な1日を過ごしてね」と手を動かした。

 すると、タルーラちゃんの手話は完璧にジョセフさんに伝わった。手話で少女が話しかけてくれたことに驚いたジョセフさんはとてもうれしかったようだ。

 喜んで同じように「おはよう。君も良い1日を過ごしてね」と返し、手話が通じ合った2人は微笑みを交わした。


・やさしい光景が動画で拡散し、多くの人の心を癒す

 この様子を、タルーラちゃんの母エイミー・ロバーツさんが録画し、その動画はSNSでシェアされた。すると、多くのユーザーらが2人の姿に心を温かくしたようだ。

 6月19日のTwitterの投稿には、ロックダウン中の数週間でタルーラちゃんとジョセフさんの間に友情が育まれたことが綴られてある。


 また、エイミーさんは23日にもタルーラちゃんとジョセフさんのツーショットをシェアし、「ジョセフさんはみんなの温かいコメントにとても感激していたわ。手話で『嬉しくて泣けた』って伝えてくれたの」と投稿。

 後に、メディアのインタビューに手話で応えたジョセフさんは、このように話している。


タルーラは、私の耳が不自由だと気付いて、ある日手話をして驚かせてくれました。とても嬉しくて、私も手話で挨拶を返すと、タルーラは完璧に真似をしてくれました。その日1日、タルーラのおかげで私はとてもハッピーな気持ちで過ごすことができました。

 ちなみに、この件を知ったジョセフさんが所属する配達会社Hermesは、エイミーさんのTwitterアカウントにこのようにメッセージを送った。

素敵な投稿を見て、我が社の配達員が素晴らしいサービスを提供していることを知り、嬉しくなりました。

少女とも友達になったようで良かったです。つきましては、是非DM(ダイレクトメール)をください。

我が社は、ジョセフさんに何かプレゼントをしたいと考えております。彼は、それを受けるに値しますからね。


 動画を見たユーザーらからは、「思わず笑顔になったよ。ありがとう」「世界には、この少女のような人がもっと必要だ」「イギリスのこういう親切な光景を見ることができて嬉しい」「手話の学習も義務教育にならないかな」「ジョセフさんと会話したいために手話を学んだなんて泣けるね」といった声が寄せられている。

written by Scarlet / edited by parumo
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