お笑いコンビ・千鳥の快進撃が止まらない。

　所属事務所の公式サイトにある千鳥のプロフィールを見ると、コンビでのレギュラー番組が実に１２本。大悟（４０）単独のレギュラーが１本、ノブ（４０）の単独レギュラーも４本あるというから驚きだ。

「コンビでも引っ張りだこですが、ノブはコンビの仕事を含めてレギュラーが１６本もある超売れっ子芸人です。人気ナンバーワンアナウンサーの弘中綾香アナ（２９）とともにＭＣを務めていた単発番組『ノブナカなんなん？』（テレビ朝日系）も秋からレギュラー化が決定しました」（制作会社関係者）

　毎週火曜２４時１５分から放送されている『テレビ千鳥』（テレビ朝日系）は、毎週日曜２２時２５分からのプライム帯に昇格することが決まっている。

　２０１９年１２月２０日の同番組では「クリスマスＳＰ」と題し、大悟がイメージだけでリクエストされた料理を作る企画「ＤＡＩＧＯ‘Ｓキッチン」が放送され、１４.１％（ビデオリサーチ調べ、関東地区）という高視聴率を叩き出すなど、千鳥ワールド全開の企画でお茶の間の人気を博している。

　加えて秋の改編を機に、１０月からはフジテレビでもレギュラー番組が増えることになるという。

「それが５月３０日の１９時より放送された『千鳥のクセがスゴいネタＧＰ』（フジテレビ系）だといいます」（放送作家）

■千鳥の地位が上昇？

『クセがスゴいネタＧＰ』は、千鳥の２人がＭＣを務め、人気芸人たちがふだん披露しているネタとは一味違う、“クセが強いネタ”を披露するネタ番組。

　５月３０日の放送には、野生爆弾のくっきー！（４４）、ロバートの秋山竜次（４１）、かまいたち、お笑い第７世代の霜降り明星や３時のヒロインなど、今をときめく人気芸人らが出演。鈴木福（１６）、ジャニーズＷＥＳＴの濱田崇裕（３１）も特別出演し、番組を盛り上げた。

「これまで千鳥はロケ番組や、タレントがロケで奮闘している番組をスタジオで見る、といった番組に出演することが多かったんです。それが、ここにきてネタ番組のＭＣですから芸人としてワンランク上にいったと考えていいのではないでしょうか」（前同）

■ネタ番組ＭＣは大物の役割

　千鳥はこれまでも、ネタ番組では『そろそろ　にちようチャップリン』（テレビ東京系）に出演してきたが、あくまでアシスタント的役割を務めてきた。

　前出の放送作家は話す。

「ネタ番組といえば、ダウンタウンの松本人志さん（５６）は『Ｍ－１グランプリ』（テレビ朝日系）や『キングオブコント』（ＴＢＳ系）の審査員を、相方の浜田雅功さん（５７）は『キングオブコント』でＭＣを務めています。

　また、ウッチャンナンチャンの２人も『ザ・イロモネア』（ＴＢＳ系）のＭＣをはじめ、内村光良さん（５６）は『にちようチャップリン』、南原清隆さん（５５）は『ネタパレ』（フジテレビ系）でＭＣを務めていますよね。

　ビートたけしさん（７３）は『ＴＨＥ ＭＡＮＺＡＩ』（フジテレビ系）の大会最高顧問、引退しましたが島田紳助さん（６４）は２００１年に『Ｍ－１グランプリ』を立ち上げ、大会委員長を務めたました。

　ネタ番組のＭＣというのは、ある程度のポジションを築いている大物やベテラン芸人がやることが一般的です。“クセが強い”という切り口はありつつも『クセがスゴいネタＧＰ』もれっきとしたネタ番組。数々の人気芸人を取り仕切るのが千鳥、というのは、芸人にもスタッフにも彼らが認められているという証でもありますよね」

■千鳥ＭＣ番組は『シンソウ坂上』枠

　テレビ各局に引っ張りだこの千鳥は今、文字通り殺人的なスケジュールをこなしていると言えそうだ。

「まだ、ギャラがそれほど高くないこともキャスティングされる理由の１つでしょう。ダウンタウンだと２００万円の番組なら、千鳥だと５０万円で済む。今、テレビ業界は新型コロナウイルスの影響で広告収入が激減し、多くの番組が制作費削減に迫られています。千鳥を使えば確実に番組はおもしろくなり、外れがない、しかも安い。それは、多くのテレビマンがこぞって使いたがりますよね。

　ただ、いよいよネタ番組のＭＣ就任ですから、今後はギャラも上昇しそうですよね」（前出の放送作家）

　放送作家は続ける。

「ちなみに『クセがスゴいネタＧＰ』の放送枠は、現在、坂上忍（５３）がＭＣを務めている『直撃！シンソウ坂上』（フジテレビ系）が放送されている木曜２１時という話です。この枠では長年『とんねるずのみなさんのおかげでした』が放送されていたわけですから、フジテレビも千鳥に相当期待しているのではないでしょうか」

　千鳥が東京に進出してから８年。２人はついに頂点への階段を昇り始めたようだ。