世界の福本豊〈プロ野球“足攻爆談!”〉「福留のギラギラした姿勢を見習え」 (2/2ページ)
矢野さんはまた活躍の場を失い、その年限り、30歳の若さで引退となった。
休んだら、仕事場がなくなる。この怖さを知っていたから、どこか痛くてもごまかしながら試合に出場し続けた。フルイニング出場の世界記録を作った金本は骨折しながら試合に出ていたけど、彼も広島でそういう厳しい教育を受けていた。福留も「昭和の厳しい野球」を受け継いでいる選手。PL学園ではしごきに耐えてきたやろうし、中日時代も星野監督や落合監督の下で鍛え上げられた。
今年は変則的な120試合制やけど、最後は肉体的にも精神的にもタフな選手が成績を残すはず。これから本格的な夏場をどう乗り切るか。開幕して1カ月が過ぎて各チームとも主力選手の故障が増えている。特に脇腹を痛める選手が目立つのは、自粛期間中に下半身を鍛えてなかったのも理由だと思う。ウエートトレーニングで上半身ばかり鍛えて、上と下のバランスが崩れている可能性がある。
野球選手は酒飲みだけでなく、故障とも友達になったらアカン。まるで故障に友達のようにつきまとわれる選手がいる。それにはきっと理由がある。若い選手らもケガと無縁になり、福留のように目をぎらつかせてプレーしてほしい。
福本豊(ふくもと・ゆたか):1968年に阪急に入団し、通算2543安打、1065盗塁。引退後はオリックスと阪神で打撃コーチ、2軍監督などを歴任。2002年、野球殿堂入り。現在はサンテレビ、ABCラジオ、スポーツ報知で解説。