世界の福本豊〈プロ野球“足攻爆談!”〉「福留のギラギラした姿勢を見習え」 (1/2ページ)

Asagei Biz

福留孝介
福留孝介

 盗塁王13回、シーズン歴代最多となる106盗塁、通算盗塁数1065と輝かしい記録で「世界の福本」と呼ばれた球界のレジェンド・福本豊が日本球界にズバッと物申す!

 球界最年長の福留がみごとな働きを見せている。17試合ぶりのスタメン出場となった7月20日の中日戦(甲子園)で3安打4打点。臀部の張りで欠場したボーアに代わる5番で、勝利に貢献した。16日のヤクルト戦(甲子園)でも途中出場で決勝弾を放つなど、2安打4打点。43歳でセンターを守ったのは、64年ぶりのことという。「オレをスタメンで使え」とばかりに猛烈なアピールを続けている。

 何より立派なのは、少ないチャンスを生かすため、しっかり準備をしていること。甲子園で初めてお立ち台に立った翌日の17日も、鳴尾浜の2軍のデーゲームに志願で出場していた。ずっと試合に出続けていた選手が控えに回ると、打席での感覚がズレてくる。ましてや今年はコロナ禍でオープン戦が少なかったから、開幕前に十分な調整期間がなかった。福留にしたら眠たい目をこすってでも、打席に立って生きたボールを見ておきたいんやと思う。

 このギラギラした姿勢があるから、43歳になってもユニホームを着ることができている。それに比べて、若いのに情けない選手がたくさんいる。ボーアにしても「臀部の張り」で欠場って、僕からしたら休みの理由にはならない。

 最近は「違和感」や「張り」を理由に平気で休む選手が多い。「故障の一歩手前で長引かさないために大事を取って」という理由もわからんことはないけど、僕が現役なら絶対に自分から「痛い」とは言わない。若い時に先輩の大熊忠義さんにそう教えてもらった。

「デッドボールが当たったりしたら、痛いのはみんなわかっている。でも絶対に痛いとは言うなよ。休んだら、戻ってきてもポジションはないと思え」

 実際に僕も矢野清さんが休んでいる間にセンターの定位置をつかんだ。矢野さんは2軍暮らしが長く、プロ10年目でやっと1軍に定着して、1968年に27本塁打、翌年の69年も25本塁打を放った。でも、次の年は手首を痛めて開幕に出遅れた。その代わりとして入団2年目の僕がスタメンで使われるようになって、75盗塁でタイトルも獲得した。

「世界の福本豊〈プロ野球“足攻爆談!”〉「福留のギラギラした姿勢を見習え」」のページです。デイリーニュースオンラインは、福留孝介福本豊プロ野球スポーツなどの最新ニュースを毎日配信しています。
ページの先頭へ戻る

人気キーワード一覧