カナダ最後の無傷だった棚氷がついに崩壊、北極圏を熱波が襲う。 (2/3ページ)
もちろん熱波の影響を受けているのは、ミルン棚氷だけではない。夏の初めには、2つのセント・パトリック氷冠が完全に解けてしまった。また7月に観測された海氷は、過去40年で最低だ。
こうした状況は、地球の反対側にある南極でもまったく同じだ。こちらでも、1990年代以降いくつもの棚氷が崩壊してきた。急激に温暖化が進むこの地球上では、どこの氷も試練のときを迎えている。

ミルン棚氷が崩壊。かなりの部分が北極海に流れたことで、最大79平方キロの氷の島が誕生した。例年を上回る気温、陸風、棚氷の前に広がるさえぎるもののない海。これらすべてが棚氷分裂の要因となる。image by:ECCC Canadian Ice Service
・海面上昇が沿岸地域に与えるリスク
これは私たちにとっても無関係な話ではない。海の上に浮かぶ棚氷は、陸氷を堰き止めているからだ。これが失くなってしまえば、陸氷が海に崩落して、海面は上昇。沿岸地域は多大な影響を受けることだろう。