三浦春馬さん遺作映画はあと3作「下士官・薩摩藩士・家康」哀切コメント

日刊大衆

三浦春馬
三浦春馬

 今年、7月18日に急逝した三浦春馬さん(享年30)が出演していたNHKのスペシャルドラマ『太陽の子』の映画化が発表された。ドラマ版は終戦記念日の8月15日に放送され、三浦さんの演じた役が、現実の死とリンクしていたこともあり、話題となった。

『太陽の子』は、第二次世界大戦下の日本で原子爆弾の開発に携わった科学者の苦悩と青春を史実をもとにフィクションとして描いた群像劇。主人公は京都帝国大学の学生で原子物理学を志す、石村修(柳楽優弥)。三浦さんは、陸軍下士官として出征し、肺の療養のため一時帰還する青年、石村裕之として出演していた。

「石村は、最終的には戦場で死にますが、途中、苦悩して入水自殺を図ろうとする描写があった。その後、彼からの手紙が届くんです。“お国のため、笑って死にます”“ありがとう。さよなら”と。戦争モノによくある描写ではあるのですが、現実の三浦さんと重なってしまった視聴者も多く、“今になって、私達へのメッセージな気がしてならないよ”“胸が締め付けられそうだった”と、放送時SNSではコメントが相次ぎました」(女性誌記者)

 9月10日発売の『女性セブン』(小学館)では、三浦さんの出演作は人生や命と向き合う役が多くいことから、「役柄の悩みなのか、自分自身が抱えている悩みなのか、境界線があいまいになっている雰囲気があった」と、三浦さんの知人が話していた、と報じていたが、確かにその兆候はあったようだ。

■三浦さんの映画はあと2つ残っている

「18年の映画『銀魂2 掟は破るためにこそある』に、三浦さんは、孤独で愛に飢え、道を踏み外してしまった悲劇の青年・伊東鴨太郎を演じていました。彼がカメレオン俳優であることについて同年8月21日に『シネマカフェ』で、“伊東のハマり具合から見て、実は不器用ではないか”“彼はただ生真面目に、ときに頑なまでに、目の前の役に没入しているだけなのではないだろうか”と、考察するコラムがありました。見立ては当たっていたのかもしれません」(映画ライター=以下同)

 劇場版『太陽の子』は、テレビドラマ版とは違った視点で描かれると告知されていて、SNSではすでに《また三浦さんが見れる》《正直なところ複雑です…が、やはり春馬君の命ある姿を目に焼き付けたい》《春馬くんはじめ全キャストの皆さんが全身全霊で挑んだお芝居を大切に受け取ります》

 と、多くのコメントが寄せられている。正式公開決定の告知を、『太陽の子』公式ツイッターではなく、三浦さんとスタッフのツイッターで行ったことについて、スタッフに敬意を示すコメントもあった。

「残念ながら、来年Huluで配信予定だったドラマ『ボーカリスト』は、撮影前に三浦さんが急逝してしまったため出演できませんでしたが、実は『太陽の子』以外にも、生前の三浦さんが出演した作品2作が、来年公開予定となっています」

■薩摩藩士として、TMR西川と幕末を生きた

 三浦さんが出演していた映画は、コロナ禍で公開延期となっていた主演映画『天外者(てんがらもん)』と、21年公開予定の『週刊ヤングジャンプ』(集英社)の漫画が原作の実写映画『ブレイブー群青戦記ー』の2作品。『天外者』は、T.M.Revolution西川貴教(49)が共演することも話題となっていた作品だった。

 西川は、三浦さんが逝去した18日に生放送の音楽番組『音楽の日』(TBS系)に出演しており、出番後にツイッターで、

《自分の出番が終わってやっと春馬の訃報と向き合っています...なぁ、俺ら一緒に撮った映画どうすんだよ... まだ公開日も決まってないのに...》

 とつづっていた。

「『天外者』は、幕末の日本を舞台にした、青春群像劇です。詳細が発表される前に三浦さんは亡くなってしまいましたが、実在した薩摩藩士・五代友厚(ごだいともあつ)を演じることが明かされています。撮影は19年に終了していますが、コロナ禍で公開日未定の状態となっています」

■家康として、真剣佑の才能を見出した

 もう1作である『ブレイブー群青戦記ー』は、新田真剣佑(23)単独初主演の作品で、三浦さんのほかには松山ケンイチ(35)や山崎紘菜(26)の出演とキャストコメントが発表されている。

「ある日突然、学校まるごと戦国時代にタイムスリップしてしまったスポーツ名門校の生徒たちが、運動能力と、現代の知識を駆使しながら生きようとあがく作品です。新田は弓道が得意な歴史マニアの高校生・西野蒼役です。三浦さんは松平元康(のちの徳川家康)として、西野の才能を見出す役だと明かされています。こちらは、公開の方向で調整されているそうです」

 三浦さんは、「作品の持つ壮大なスケールのなか、他人を思いやり、奮闘することが、未来に繋がるというメッセージを届けられるよう少しでも尽力出来ればと思います」

 と、コメントを寄せていた。

「1月1日号の『週刊女性』(主婦と生活社)のインタビューで俳優として興味があること、という話題で三浦さんは樹木希林さんの著書から“しっかり人の痛みに触れるとか、誰かの思惑をしっかり考えてあげて、そこに寄り添ってあげるっていうことが役者には必要だ”という言葉を引用しているんですが、どこか『群青戦記』に寄せたコメントに近いものを感じます。こうした言葉をモットーにしていたから、共演者からも信頼される、素晴らしい演技が出来ていたのではないでしょうか」

 ドラマも、9月15日から三浦さん最後の連ドラとなる『おカネの切れ目が恋のはじまり』(TBS系)が放送される。

 作品は永遠に残り続ける。三浦さんの笑顔、泣き顔、そのすべてを堪能したい。

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