松原タニシ「事故物件住みます芸人のきっかけは…」麻美ゆまのあなたに会いたい!〔前編〕

日刊大衆

松原タニシ(左)と麻美ゆま
松原タニシ(左)と麻美ゆま

 皆さんは“事故物件”というものをご存じですか? 前に住んでいた人が、殺人や自殺、孤独死、火災などで亡くなった、いわくつき物件のことで、幽霊が出るなんて話も……。そんな不吉で恐ろしい事故物件に、あえて住み続けているのが、今回、私が会いに行った“事故物件住みます芸人”の松原タニシさんです。そんな松原さんの体験を基にしたホラー映画『事故物件 恐い間取り』。さっそく、私も観に行ったんですが、恥ずかしながら、チビっちゃいました。

ゆま「初めまして。今日はちょっと、その……」

松原「あれ? めっちゃ離れて座りますやん。ソーシャルディスタンス?」

ゆま「それもあるんですが、映画を観た後なので……。タニシさんには、いろんな幽霊がついているように思えてならないんです。あまり近づいてしまうと、私も取りつかれそうで」

松原「あ~、それ、よく言われますわ。実際、僕が事故物件に住み始めた頃、ある女性と、いい感じになって、デートで山登りに行くことになったんです」

ゆま「山登り!? まあ、事故物件の部屋に連れ込まれるよりかはマシかな(笑)」

松原「アハハ。それで一緒に山登りをしていたら、いきなり大木が、その女性の目の前に倒れてきたんです」

ゆま「ええ!? もしかして、タニシさんについている女の霊が怒って……」

松原「はい。その女性も同じことを言っていました。タニシさんの部屋にいる女の霊が嫉妬したのかもしれないね、と。それから連絡が来なくなりました」

ゆま「やっぱりタニシさんと仲良くしたら、呪われるじゃないですか~。ちなみに、女の霊がいたのは、最初に住まれた事故物件ですよね? 映画にも出てきた、あの赤い服の……」

松原「そうです。あ、今日の麻美さんも赤い服で」

ゆま「はい! 映画に合わせて、赤を選んできました」

松原「おおっ、ありがとうございます。僕のことを怖がっているわりには、ノリノリですね」

ゆま「いやいや、映画はめっちゃ怖かったですよ。私、血がブシャーと噴き出るような、グロテスクな映画は得意なんですけど、リアルな幽霊の話は苦手なんです。ずっと鳥肌が立ちっぱなしで、ちょっとチビりました」

松原「チビった?」

ゆま「はい。ちょっとですけどね」

松原「いいですね~。映画のキャッチコピーに“麻美ゆまもチビった!”と入れてもらいたいところです。全米が泣いた、みたいに」

ゆま「アハハ。ぜひ、お願いします! そもそもタニシさんが事故物件に住むようになったキッカケは、テレビの企画だったんですよね?」

松原「はい。あれは2012年でしたね。事務所の先輩である北野誠さんのホラー番組『北野誠のおまえら行くな!』のトークイベントに出演させてもらって、怖い話として、僕の先輩芸人が以前住んでいた、事故物件の話をしたんですね。すると、北野さんが“その部屋が空いているなら、タニシ君、住めばいいやん。24時間カメラを回しておけば、何かしら幽霊が映るやろ”って(笑)」

ゆま「それでOKしちゃったんですか?」

松原「ええ。幽霊が映ったら、ギャラを払うと言われたので。当時の僕は、まったく売れていない芸人だったので、とにかく仕事が欲しかったんです。ただ、先輩の住んでいた事故物件は、空いていなかったので、別の事故物件に住むことに」

ゆま「体張っていますね……その部屋が、映画にもあった赤い服の……」

松原「はい。映画を観てもらえれば分かりますが、僕や、部屋に来た人たちの身に、立て続けに災難が降りかかるようになるんです」

ゆま「その部屋があった、マンション内で、殺人……があったんですよね?」

松原「そういうことがあったとは聞いています。その部屋では、パンパンというラップ音がすごかったし、カメラにオーブと呼ばれる光の玉が映り込んだりもしました」

ゆま「よく住めますよね」

■本当に危ない部屋もある

松原「最初の頃は本当に怖かったです。ただ、しばらくすると慣れてくるんです。いつもよりラップ音が小さいと“弱っ!”と、一人で突っ込んだり、オーブも常に飛んでいるから、バイトに行く前に“行ってきます”と声をかけたり……」

ゆま「仲良くなっているじゃないですか!」

松原「ちなみに僕がバイトから帰ってきたとき、パンパンパンパンと4回ラップ音が鳴ったことがありました。あれはたぶん、“お・か・え・り”と伝えてくれていたんだと思います」

ゆま「アハハ。そう聞くと面白いですけど、映画の内容はすごく怖かったです」

松原「まあ、今、住んでいる部屋で10件目の事故物件なんです。事故物件にもいろいろあって、本当に危ない部屋もあるんです。引っ越しをしたその日、部屋に足を踏み入れるや、頭がクラクラして、そのまま倒れてしまったことも……」

ゆま「誰もいないのに、玄関の防犯センサーが夜中にずっとチカチカしているシーンもありましたね」

松原「あの部屋は本当に怖かった。詳しくは映画を観てもらいたいんですけど、部屋を紹介してくれた不動産屋さんの人も、内見の際、“外にいますから”といって、中に入ろうとしないことがありました」

ゆま「ううぅ。映画を思いだしたら、また、チビりそうになってきました……」(次号につづく)

まつばらたにし 1982年4月28日生まれ、兵庫県神戸市垂水区出身。テレビ番組の企画をきっかけに、事故物件住みます芸人として活躍。これまでに住んだ事故物件は、10件に上る。多数のメディア出演に加え、著書『事故物件怪談 恐い間取り』(二見書房)などを出版。また、自著を基にした映画『事故物件 恐い間取り』が絶賛公開中。

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