９月２６日、お笑いコンビ・ダウンタウンの松本人志（５７）と浜田雅功（５７）の２人が総合ＭＣを務める特番『お笑いの日２０２０』（１４時～）がＴＢＳ系で放送される。

　同番組はお笑い芸人がネタを披露する企画だけの３番組を８時間にわたって生放送で届ける“超大型特番”。

　かまいたち、チョコレートプラネット、ロバート、渡辺直美（３２）らが笑いと音楽を融合させたネタを披露する『音ネタＦＥＳ』。笑福亭鶴瓶（６８）と今田耕司（５４）がＭＣを務める芸人がベストワンなネタを披露する『ザ・ベストワン』、過去に新春特番として放送された『史上空前！！笑いの祭典ザ・ドリームマッチ』の優勝ネタや、ビッグカップルが演じた映像を振り返り、ダウンタウンとさまぁ～ずが第７世代からの質問に答えるという『ベスト・オブ・ザ・ドリームマッチ』。そしてコント日本一を決める賞レース『キングオブコント２０２０』という豪華４本立てとなることが明らかになっている。

　お笑い関係者は話す。

「ダウンタウンさんをＭＣに迎えて、“笑い”だけの８時間特番を敢行するというのは本当にすごいですよね。大ヒットドラマ『半沢直樹』などさまざまな番組が好調なＴＢＳの勢いを感じますよね。ただ、『お笑いの日２０２０』の中の企画、『ベスト・オブ・ザ・ドリームマッチ』にはいろいろ大変な問題があるといいますよ……」

■過去には、“現在出演ＮＧ芸人”が多数出演！

　今回の特番の企画『ベスト・オブ・ザ・ドリームマッチ』の元となる『史上空前!! 笑いの祭典 ザ・ドリームマッチ』は、普段なかなかテレビでネタを見ることができない中堅芸人たちがシャッフルして即席コンビを結成し、一夜限りのネタを披露してもらうお笑い特番で、２００５年から２０１３年まで新春の特別番組として放送された。

　また、今年４月１１日には６年ぶりに同番組が復活し、千鳥のノブ（４０）とロバートの秋山竜次（４２）のコンビが優勝を果たしている。

「ときには今年亡くなられた志村けんさんや、ダウンタウンさんも他の中堅・若手芸人に交じってネタを披露するなど、お笑いファンにとっては特別感のある番組として人気を博しました。

　今回の『お笑いの日』では、過去に『ドリームマッチ』で放送したシャッフルコンビのネタをＶＴＲで振り返っていくそうですが、そこに問題があると。というのも番組には、“現在出演ＮＧ芸人”が多数出演していたんです。雨上がり決死隊の宮迫博之さん（５０）、ロンドンブーツ１号２号の田村亮さん（４８）、オリエンタルラジオの中田敦彦さん（３７）、そしてＴＫＯの木下隆行さん（４８）がたびたび出演しているんですよね」（前出のお笑い関係者）

■ロンブー亮は地上波へ復帰を果たしたものの……

　雨上がり決死隊は２００５年の第１回目の放送から２００９年の第５回まで５年連続で、ロンドンブーツは同じく２００５年から４年連続で、オリエンタルラジオは２００８年から２年連続で、ＴＫＯは２００９年から５年連続で『ドリームマッチ』に出演している。

　また、２０１４年からは後番組として『笑いの王者が大集結！ドリーム東西ネタ合戦』が放送されており、雨上がり決死隊の２人は同番組で西軍のキャプテンを務めた。加えて、２０１４年７月には、『ドリームマッチ２０１４　夏祭り』という番組名で同様の企画が行われ、そこにも木下は出演していた。

　前出のお笑い関係者は話す。

「今、地上波のテレビではなかなか見られない人がズラリですよね。

　宮迫さんと亮さんは、闇営業問題が報じられて一時芸能活動を休止していました。宮迫さんは以前所属していた吉本興業との関係がこじれていると言われ、現在、地上波への復帰は叶っておらず、ＹｏｕＴｕｂｅｒとして活動しています。

　亮さんは相方の田村淳さん（４６）の尽力もあり、吉本とは“エージェント契約”という形をとって活動を再開しています。それでも現状、地上波で出演できている番組はロンドンブーツの冠番組『ロンドンハーツ』（テレビ朝日系）とＴＯＫＹＯ ＭＸの番組のみ。『ロンハー』も４月に地上波復帰しましたが、収録を見学しているという形で、現在も完全復帰には至っていません。

　今回の『お笑いの日』は超大型特番で、大企業がスポンサーにつくことになるでしょうから、過去のＶＴＲを振り返っていくといっても、宮迫さんの出演部分はもちろん、亮さんの映像も使うことはできないのではないでしょうか」

■宮迫と亮がコンビを組んだ回も

　２００６年の『ドリームマッチ』では、その宮迫と亮がコンビを組んで漫才を披露している。

「お笑いファンとしてはぜひとも見たい映像でしょうが使えないでしょうね……。また、オリラジの中田さんは、松本さん批判を展開して以降、事実上の共演ＮＧ状態にあります」（前出のお笑い関係者）

　事の発端は２０１７年２月、脳科学者の茂木健一郎氏（５７）が「日本のお笑い芸人たちは、上下関係や空気を読んだ笑いに終止し、権力者に批評の目を向けた笑いは皆無。後者が支配する地上波テレビはオワコン」とツイート。これに松本がレギュラー出演する『ワイドナショー』（フジテレビ系）の中で、「このニュースを見たときに全然腹立たなかったんですよ。茂木さんが全然面白くないからなんですね。笑いのセンスがまったくないから。この人に言われても、刺さらねえぜーって感じ」と反論をしたのだが、今度は中田がそれに噛みついたのだ。

　中田はブログで、＜大御所にセンスがないとか価値を決められてしょげ返っている様子こそが茂木さんの意見通りだったのに。茂木さんの指摘、当たってたのに。なんで「ほら、これですよ」と言えなかったのだろう。まあ、あの場では言えないか。怖いですもんね＞と茂木氏の発言を擁護し、松本を間接的に批判。さらにその後のラジオ番組で、「事務所が全社をあげて大騒ぎし、幹部と社長に今僕は“謝れ”と言われている」と暴露し、「僕の意志としては謝らない。僕も覚悟を持ってやっていますので」と、謝罪することを拒否したのだ。

■中田、木下はＹｏｕＴｕｂｅでの活動をメインに

「この騒動以降、中田さんはテレビ番組よりもＹｏｕＴｕｂｅでの活動を増やしていき、現在では人気ＹｏｕＴｕｂｅｒとして活動しており、地上波のレギュラーはゼロ。そして、いまだに松本さんとの関係は良好にはなっていないといいます」（前出のお笑い関係者）

　ＴＫＯの木下は、昨年秋に後輩芸人へのパワハラが発覚。以降、活動自粛が続いていたが、今年３月に所属していた松竹芸能を退所し、現在はフリーに。こちらも中田同様、今はＹｏｕＴｕｂｅｒとして活動していて、地上波番組の出演はナシ。

「さらにですが、２００９年８月に放送された『ドリームマッチ』の若手芸人版『ドリームマッチ０９ 真夏の若手芸人祭り！！』には、キングオブコメディの高橋健一さん（４９）も出演していたんですよね。高橋さんは２０１５年１２月に都内の高校に侵入し、窃盗と建造物侵入の容疑で逮捕されましたよね……。

　高橋さんのＶＴＲを使おうということはないでしょうが、番組に何度も出演し活躍していた宮迫さん、亮さん、中田さん、木下さんの映像も使うことはできないのではないでしょうか。特に宮迫さんは『ドリーム東西ネタ合戦』でもメインを張っていました。同番組には志村さんもメインで出演していましたから、制作サイドとしては使いたい映像もあるのかもしれませんね。

　それでも、倫理面や番組スポンサーへ影響、その他諸々への配慮を考えると、４人の出演部分は使えず、コーナーを作っていくのは相当大変なのでは、とお笑い界ではささやかれていますよ」（前同）

　ＴＢＳが勝負をかける、８時間という長時間にわたるお笑い特番『お笑いの日２０２０』。制作には大変な苦労もありそうだが、最高の笑いをお茶の間に届けてほしい！