日本ハム投手が“冤罪”で危険球退場に! 本人は認めず猛バッシング、今も語り継がれる“世紀の大誤審” (2/2ページ)

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 テレビ中継で直後に流されたスロー映像では加藤の頭部に球は当たっていなかったため、解説の古田敦也氏は「(引いた)自分のバットが頭に当たった(のではないか)」と推測。ところが、球審の柳田審判はこの投球を死球と判定し、さらに多田野に危険球退場を宣告した。

 予想外の判定を受け、日本ハム・栗山英樹監督は直ちに柳田球審の元へ近寄り抗議。栗山監督が詰め寄る間、古田氏が「これは間違い」、もう1人の解説者であった工藤公康氏(現ソフトバンク監督)も「当たってないから危険球ではない」とそれぞれ疑問を呈したが判定は覆らず。試合は無死一、二塁で再開されたが、古田氏は「当たってないから誤審ですね。はっきり言って」と最後まで納得いかない様子だった。

 その後試合は「10-2」で巨人が勝利したが、試合後の話題は柳田審判の判定に集中。ただ、本人は「難しい判断ですが、自分の判断を尊重します」と誤審を認めず、加藤も「必死にプレーした。何が起こったのかなという感じ」と当たったかどうか明言しなかったため、ファンの間からは「明らかな誤審なのになんで認めないんだ」、「当たってないから明言できないんだろ、根性が腐ってる」と両者への批判が噴出した。

 結局その後も判定は変更されないまま日本シリーズは巨人が制したが、2016年限りで引退した加藤は引退後に多田野の球は頭部に当たっていなかったことを明かしている。加藤によると、実際は引いたバットが頭に当たっていたとのことだが、「目もつぶっていたので、それが頭にボールが当たったのかとあの瞬間は思った」という。

 投球直後は気が動転していたため死球と思い込んでいたが、ベンチに戻って映像を確認すると当たっていなかったという加藤。ただ、当時は自分の発言でチームに迷惑がかかるのではとの思いもあり、詳細を言い出すことができなかったという。

 現在でも“世紀の大誤審”の1つとして数えられることも少なくない加藤への死球。今回のプレーは加藤の死球のような明確な誤審ではないが、当時物議を醸した柳田審判が球審としてジャッジしたということで、おとがめなしの判定にモヤモヤを抱えたファンも少なくないようだ。

文 / 柴田雅人
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