福士蒼汰と吉沢亮『仮面ライダー』残酷格差!『DIVER』で縮まるか?
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9月22日、福士蒼汰(27)主演のドラマ『DIVER―特殊潜入班―』(フジテレビ系)の第1話が放送された。
福士はこれまで悪役を演じたことはあったが、今作のような“ダークヒーロー”は初挑戦。9月22日には福士の公式インスタグラムに彫刻のように仕上がったバキバキの肉体も披露し、運動神経バツグンであることからアクションも期待されている。
「福士は悪の根源を壊滅させるためには手段を選ばずに、氷のような心を持って悪に立ち向かう黒沢兵悟というキャラを好演しました。1話から大人数を相手にした立ち回りを見せたり、これまでの福士とは違う冷ややかな目つきはおおむね好評なのですが……一部では気になる声も上がっていました」(女性誌記者)
これまで、福士が経験したことのない役だったこともあるのか、福士の演技をぎこちないと感じた人も多かったようで、
《福士蒼汰にこの役合ってないな。合ってないというか、下手なのかな。》《こーゆー役は合わないね。下手に見えちゃう。》《めっちゃいいシーンなのに福士蒼汰の演技が下手で全然迫力ない》
という、激辛の評価が重なってしまったのだ。
■視聴率の面で苦境に立たされている
今年1月には映画『カイジファイナルゲーム』で冷徹な“影の総理”を演じたことから新規路線を開拓しつつあった福士だが、まだまだ演技方面では課題が残る。
さらに気になるのは、近年、福士は役者として人気に陰りが出ていることだ。
「福士は11年の『仮面ライダーフォーゼ』(テレビ朝日系)で初主演を果たしてから、13年のNHK連続テレビ小説『あまちゃん』で一気に知名度を上げ、人気俳優の仲間入りを果たしました。しかし、ここ数年はパッとしない。
16年の『お迎えデス。』の平均視聴率が7.9%、17年の『愛してたって、秘密はある。』(同)が8.9%、2年ぶりの主演だった19年の『4分間のマリーゴールド』(TBS系)が7.4%と、数字が振るわないんです。それだけに、今回の『DIVER』で巻き返してほしいのですが……」(前出の女性誌記者)
ブレイク当時は、高身長とさわやかな笑顔が人気を博した福士だが、その後の作品がなかなか当たらず、やや低空飛行状態が続いていたのである。
■福士の相方で2号ライダーだった吉沢は絶好調
一方で、福士と何かと対照的な存在が、同じく人気イケメン俳優の吉沢亮(26)だという。
吉沢は福士と同じいわゆる「仮面ライダー俳優」だが、主演ではなく2号ライダー。しかも、出演作は福士が主演した『フォーゼ』だった。
「『フォーゼ』は、仮面ライダー初の高校が舞台の学園ドラマでした。福士は『フォーゼ』に変身する、リーゼントに短ランという昭和の不良を思わせる転校生・如月弦太朗として出演。恰好はヤンキーですが、笑顔が似合う“学園の生徒全員と友達になる”がモットーの好青年でした。
一方、吉沢は特別交換編入生の朔田流星として出演。熱血漢なようで冷静に本質をとらえるタイプの弦太朗とは対照的に、“一見するとクールだけど熱くなりやすい熱血漢”のキャラクターでした。
端役に横浜流星(24)や滝沢カレン(28)もいて、いま考えると大豊作なライダー作品でしたね」(特撮ライター)
吉沢演じる流星は植物状態の親友・二郎を助けるべく、自分が『仮面ライダーメテオ』であることを隠して弦太朗たちに接触。ジークンドー(中国拳法)の使い手であることも隠し、「気弱で人当たりの良い好青年」を演じていた。弦太朗たちと徐々に打ち解けてはいたが、真に和解する第32話までは、何度も冷ややかな顔で内心毒づく、ちょっと黒い部分も見せていた。
ちなみに、その親友・二郎こそ当時無名だった横浜流星であり、本格的な活躍は14年の『烈車戦隊トッキュウジャー』まで待つことになる。
■吉沢は映画→朝ドラ→大河の特大コンボを決めた
「その後、吉沢は13年に『ぶっせん』(TBS系)で連ドラ初主演を果たしますが、深夜ドラマだったこともあり、それほど話題にならずに終了。多くのドラマや映画に出演し、人気を獲得はしたものの爆発的なヒットは起きないままでしたが、17年に転機が訪れました。
『週刊少年ジャンプ』(集英社)で連載していた『銀魂』の実写映画にメインキャストで抜擢されたんですが、あまりのハマりぶりに一気に知名度が上昇したんです」(映画ライター)
『銀魂』で吉沢は、真選組・沖田総悟を好演。童顔気味で中性的な美青年だが、とんでもないドSキャラだ。ビジュアル的にも演技的にも「原作から飛び出してきたのでは」と評されるほどのハマりぶりを見せ、原作ファンから大絶賛された。
さらに、18年の続編映画『掟は破るためにこそある』は、原作の真選組メインのエピソードを実写化したため出番も多く、前作との相乗効果もありさらに知名度を上げたのだ。
「『銀魂』で若い世代の支持を得た絶好のタイミングで、吉沢は19年のNHK連続テレビ小説『なつぞら』に“病弱な北海道の画家・山田天陽”を好演。主人公のなつ(広瀬すず)に恋をするも、夢を目指して上京するなつを尊重して送り出すのですが、それが今生の別れに。
その後36歳の若さでこの世を去るのですが、あまりに儚い最期に多くのファンが涙し、SNSでは“天陽ロス”という言葉が出るほどの話題になりました。主婦層人気もここで確立したことになります」(前同)
■特撮サブキャラは名わき役として売れやすい?
その演技力は業界でも高く評価され、21年放送予定の、NHK大河ドラマ『青天を衝け』に、主演・渋沢栄一として大抜擢された。『銀魂』のようなコミカルなキャラから『なつぞら』のような繊細なキャラなど、演技の幅広さが評価され、多くの俳優のあこがれである、NHK大河ドラマの主演に選ばれたのだ。
ブレイクは早かったが、その後が全体的に良くも悪くも主人公タイプのキャラが多く、演技面で伸び悩んでいる福士とは実に対照的な歩みを見せている。
「仮面ライダーは、サブライダーや変身しない協力者ポジションのキャラも多く出演するんですが、ライダー出演後は、少し前の吉沢のように、名わき役として活躍することも多いんです。たとえば、戸塚純貴(28)は12年の『仮面ライダーウィザード』で、主人公に憧れる弟子・瞬平として年間通して活躍しました」(前出の特撮ライター)
戸塚は『ウィザード』で活躍後も刑事ドラマなど数多くの作品にゲストキャラとして出演し、いまや名バイプレーヤーの地位を獲得しつつある。最近では、ムロツヨシ(44)主演の『親バカ青春白書』(日本テレビ系)にレギュラーで出演していて、見事なモテないチャラ男を好演していた。
「また、『今日から俺は!!』(日本テレビ系)に敵役で出演した磯村勇斗(28)や、『MIU404』(TBS系)で謎の動画配信者“特派員REC”を演じた渡邊圭祐(26)はいずれも3号ライダー『ネクロム』と『ウォズ』として、主人公と同等かそれ以上の人気を誇ります。『ネクロム』は、“当初主人公と敵対していたが、老婆との交流を経て「心」や「命」の大切さを学んだ異世界の青年”、『ウォズ』は、“主人公を「我が魔王」と慕う謎の預言者で未来人”という、どちらも強烈なインパクトを誇るキャラクターですね」(前同)
■ドラマの評判そのものは悪くない
『DIVER』の初回世帯平均視聴率は9・6%(関東地区・ビデオリサーチ社調べ)。同枠で放送していた前期ドラマ『竜の道』の最高視聴率は初回の9.1%だったことから、スタートダッシュは成功したといえるだろう。
「演技についても、“クールな感じがいい”“爽やかそうに見えてバンバン騙してるし今まで見たことない福士蒼汰で福士様ってなりました”“こんな感じの演技、初めて見た”と、好意的な声も多いし、ストイックに作り上げたバキバキの肉体美やアクションは評判がいい。福士にとって、これは新規路線を開拓できるチャンスでもあるんです」(女性誌記者)
主演の福士は、演じる黒沢兵悟について、
「ただの黒ではない“漆のような黒”、そして“憂い”を持っている。その闇の深さをご覧いただいた方にも感じていただけたらと思います」
と、コメントを寄せている。意気込みは十分だ。
16年の映画『曇天に笑う』や、今年12月放送予定の『明治開化 新十郎探偵帖』(NHKBSプレミアム)など、時代劇にも意欲的に挑戦している福士。いずれは同じ『フォーゼ』に出ていた吉沢のように、大河ドラマで活躍する姿が見てみたいーー。