【日本再発見の旅】山口県・岩国、世界遺産を目指す錦帯橋で造形美と先人の知恵に触れる (2/3ページ)

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錦帯橋は重力に逆らわない自然な形状をしているため強度が高く。支柱のない1つのアーチで60トンの重さに耐えることができるといいます。

とはいえ、この錦帯橋が建造以来一度も流されなかったわけではありません。

建造翌年の1674年には、洪水で流失。すぐに再建され、その後276年間は無事でしたが、1950年の台風で再び流され、またも再建されます。その後、2001年~2003年にかけての「平成の架け替え」を経て現在に至っています。

現在の錦帯橋は4代目にあたるわけですが、江戸時代から変わらずに伝えられてきた工法は健在。江戸時代からの図面が保存されているだけでなく、木材のクセを踏まえたミリ単位の微調整も職人から職人へと口頭伝承されてきました。

橋の全長は193.3メートル、アーチ部分の最高点は川床から約13メートルもある錦帯橋。一度は写真で見たことがあるという人も多いはずですが、実際に目にしたときの感動は格別。

周囲の美しい自然風景とあいまって、類まれなる建築美が江戸時代からずっと変わらず維持されていることに感動を覚えずにはいられません。錦帯橋と対面するだけでも、岩国を訪れる甲斐があるというもの。

錦帯橋は実際に歩いて渡ってみることもできます。アーチ部分は木の板が階段状になっていて、現代的な橋には見られないアップダウンの激しい構造。

「江戸時代の人々も同じようにこの橋を渡っていたんだな」と思うと、不思議な感慨に包まれます。

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