超大質量ブラックホールの正体がワームホールの入り口である可能性(ロシア研究) (2/3ページ)
この降着円盤とブラックホールとに働く潮汐力の相互作用によって、光速に近い速度でプラズマのジェットが放出される。
今回、ロシア・プルコヴォ天文台のミハイル・ピオトロビッチ氏らが『Monthly Notices of the Royal Astronomical Society』(8月24日付)で発表したのは、この超大質量ブラックホールがワームホールの入り口なのかどうか確かめる方法だ。
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・ワームホールから吐き出される超々高エネルギー
もし超大質量ブラックホールがワームホールの入り口なのだとすれば、そこは別の時空につながっており、双方から物質が落下してくるということになる。
そのような物質がワームホール内部で衝突したとする。すると、それによって凄まじいエネルギーと放射線が放出される。
両方の入り口から吐き出されるプラズマの温度はじつに10兆度にも達し、降着円盤から放たれる光と区別可能なスペクトルを持つガンマ線が発生する。
ピオトロビッチ氏らによると、こうしたガンマ線は、活動銀河核の降着円盤では温度が低すぎて放出されないはずなのだという。
さらにジェットには特定のパターンがあり、ガンマ線の大部分はそのジェットに沿って放出されていると考えられる。
したがって、ワームホールから放出されるガンマ線特有のスペクトルを検出できれば、それがワームホールの存在を示す証拠になる。そしてNASAのフェルミ・ガンマ線宇宙望遠鏡のような望遠鏡ならば、これを検出できるかもしれないとのことだ。