お尻を切り取られ惨殺された少年、犯人の信じがたい目的と背景にある“一族”【未解決事件ファイル】 (2/2ページ)

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 薬店主殺害事件の捜査過程で、以上の情報を調べ上げた警察は、ハンセン病に人肉が効くという俗説を思い出した。念の為、A君殺害事件翌日のBの行動を調べたところ、コンロと鍋を購入し、船で海上に出ていたことが判明。Cのために人肉を切り取ったのではないかと警察は考え、取り調べで追及した結果、BはA君殺害を認めた。
 しかし、物的証拠が無かったことと、当時日本一と呼ばれた敏腕弁護士が担当したことにより、A君殺害に関しては証拠不十分として無罪判決が下る。

 以上の流れだけを見ると、妻との結婚のため義兄の病気を治そうと奔走した男のようにも見えるが、書家の死因はBによるものだ。懇願の末、Cとの結婚を認めてもらったBだが、結局真っ当な職にはつかず浮気三昧の生活を送っていた。結果、書家はBを家から追い出した。それを逆恨みしてBは書家を1905年に殺害したと見られている。しかし、書家殺害も物的証拠は残っておらず、薬店主殺害と公文書偽造のみが有罪となった。公判では自供したA君殺害について、一転否認に転じたという。1908年、薬店主への強盗殺人罪で死刑が執行された。

 Bは弁護士に対して、「私の性質は、自己自身で考へても、すこぶる解釈に困難であります。すなわち悪徳あり。善徳あり。而してその悪徳と善徳とが性質上、正反対の性格をあらわしているのであります」と話したそうだが、結局真実は一体どこにあるのだろうか。 
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