短縮日程でメジャー日本人投手に明暗!ダルビッシュ躍進の秘密は家族時間に (2/2ページ)
「金額は明らかになっていませんが、日本の最終年の年俸2億7000万円の3〜4倍は固いと言われています。ただ、トミー・ジョン手術明けの今シーズンは投打ともにパッとせず、去年までに積み上げてきたものを台なしにする体たらくでした。それだけに、球団が大谷の将来性をどのように評価するかで金額が大きく上下しそうですよ」(外信部記者)
年俸の話題にばかりスポットライトが当たるが、その陰に隠れている大谷の困難極まる現実から目を背けるわけにはいかない。なんと、野球人生の岐路に立たされているというのだ。
元メジャー駐日スカウトも、崖っ縁の現状を心配する。
「6年連続ポストシーズン進出を逃した責任を取る形で、大谷の後見人であるエップラーGMが解任されてしまいました。二刀流に理解を示していたマドン監督も、投げてはケガをして、打っては凡退の大谷の起用に頭を抱えています。日本の大手メディアは大谷のスポンサー企業に忖度してネガティブな話題に蓋をしていますが、現地での二刀流の叩かれっぷりは非常に辛辣なもの。チームの足手まといでしかない現状に大谷本人も悩んでいて、負傷したヒジの負担が少ない打者に専念する考えもあるようです。しかしプロ入り以来、二刀流の調整しかしてこなかった大谷が打者に専念することで、バランスを崩すことが危惧されている。二刀流でなくなることは、選手生命の危機でもあるんです」
苦戦を強いられた日本人選手の中で、日本人初の最多勝を獲得するなど、キャリアハイさながらの成績を残したカブスのダルビッシュ有(34)は、徹底したコロナ対策が功を奏したようで、
「外食をしている姿を一切見なくなりました。去年までならスーパーマーケット内のフードコートで、家族そろって仲よく天丼を食べていたり、新規オープンのみそラーメン屋さんの行列に並んでいる姿を見かけましたが、今年はステイホームを徹底しているともっぱら。試合後もロッカーやクラブハウスに長居することなく帰宅して、家族時間を過ごしているそうです。15年のアリエータ以来のサイ・ヤング賞候補だけに、地元シカゴでもダルビッシュは神様のような存在ですよ」(外信部記者)
サイ・ヤング賞候補の日本人はダルビッシュだけではない。ツインズの前田健太(32)もその一人である。
「ダルビッシュかバウアーで競っているナ・リーグと違って、ア・リーグはインディアンスのビーバーの成績が圧倒的ですが、前田の可能性も消えてはいません。突然のトレードは本人にとっても青天の霹靂だったはずですが、ケチくさいGMのいるドジャースから離れたことで大躍進を遂げました。前田の契約は登板数や成績ごとに細かいインセンティブが組み込まれている。わざと未達にするために、シーズン終盤に無理やり中継ぎで起用されることもありました。その窮屈なしがらみから解放されたことで、伸び伸びプレーできています」(極東スカウト)
災い転じて福となす。イレギュラーへの対応力こそが、異例の短縮シーズンで結果を出す秘訣だったようだ。