ビートたけしの名言集「マンネリを嫌いアップデートして話す癖」 (1/2ページ)

アサ芸プラス

ビートたけしの名言集「マンネリを嫌いアップデートして話す癖」

 以前、当連載でもチラッと書きましたが、10年程前、世界的映画俳優・ジュード・ロウが来日した際、テレビ局の楽屋に直接殿を訪ね「あなたの映画のファンです。僕をあなたの映画に出演させてください」と、熱いラブコールをされ、ジュード・ロウが楽屋を去ると、殿はすぐさま「あいつ、ハゲてたよな?」と、無慈悲な言葉を言い放ち、周りを困惑させたことがありました。その後、このエピソードは、人気番組「SMAP×SMAP」に殿が出演した時、殿の珍言としてかなり大きくフューチャーされ、ドッとウケた経緯などもあって、殿の中でも“わりと好きな自身の珍言”といった感じで、みずから漫談で何度も披露しています。

 ただ、そこは殿です。しっかりとアップデートして語ります。つい先日も、殿との雑談の中でこの話になった時、

「あの時よ、マネージャーが『今日は外国から“柔道王”があいさつに来ますよ』って言うから、俺はてっきり、オリンピックで金メダルを獲った、ウィリアム・ルスカでも来るのかな? って思ってたら、やけに細い二枚目の外国人が入ってきて、驚いたんだよ」

 と、漫談として再構築させていました。ジュード・ロウから「柔道王」、そして最後はウィリアム・ルスカにまで飛躍させる殿、たまりません。殿は恐ろしく記憶力がいいため、以前聞いた話や、語ったことを同じように話すことが容易にできるはずです。が、何にしてもマンネリを嫌う殿は、ごく自然にどの話でも、アップデートをして話す癖がついたのではないかと。きっとこれは、歌手やミュージシャンの方が、自身の昔のヒット曲にアレンジを加え、歌いまわしを変えて歌う“あのやり方”と心理的には同じではないかと。

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