【結論】上司に「媚びを売る」必要はある?

マイナビウーマン

【結論】上司に「媚びを売る」必要はある?
【結論】上司に「媚びを売る」必要はある?

上司の言う通りに動くイエスマン。服の色や言葉遣い、お酒の飲みっぷりに仕事の進め方。何から何まで褒めちぎる、「ごますり」のうまい人っていますよね。

■「ごますり」の言葉の意味

まずは、「ごますり」の言葉の意味からおさらいしておきましょう。

ごますりとは、「媚びへつらうため、他人へお世辞を言ったり、ご機嫌取りに走ったりすること」を意味します。

すり鉢でごまをすると、ごまがすり鉢に張り付いていきます。このベッタリ張り付く様子が、偉い人へくっついて機嫌を取ろうとする様子に似ているため、「ごますり」といわれるようになりました。

昔であれば、君主や王へごますりをする臣下が多数いました。むしろ君主をいさめる(あえて厳しい意見を言って、目上の人の誤りを正すこと)のは命懸けで、その行為により罰を受けた人も多数います。

現代でも、命は懸からないとはいえ上司をいさめるには勇気がいりますよね。逆に、上司やお局さまへごますりを欠かさないのは簡単な生き方に見えます。

ですが、それって本当に簡単なのでしょうか?

■ごますりに意味はある? すべきなのか?

正直に言うと、私は仕事でごますりをしたことがあります。理由は簡単。職場に「ごますりに弱い上司」がいたからです。

数字で成果を出すのは「当たり前」とされていた外資の職場で、プラスアルファを見せるにはご機嫌取りしかない。出世のためにはごますりが必須でした。

◇ごますりが大嫌いで、やけ酒を繰り返す日々

新卒で何も分からず現場に放り出された私は、ごまをすって、すって、すりまくりました。その上司の下についた部下は全員そんな調子でしたから、退職までに1トンくらいはすりごまの山を作れたんじゃないでしょうか。

ですが当時の私は、ごますりが大・大・大っ嫌いでした。「能力ではなく、媚びで判断されるなんて!」と、心理的ストレスをため、立ち飲み屋でやけ酒をする日々。あのまま同じ上司の元にいたら、胃に穴が開いていたかもしれません。

◇ごますりが全て悪いわけではない

ですが、今も全てのごますりが悪いとは思っていません。例えば、「ごますり」という言葉を捨てて、「上司が納得しやすい言い方で、自分の案を通す」と言い換えてみたら、いかがでしょうか? 同じアプローチでも、随分イメージが違います。

私だって部下から「お前は間違っているから、正してやる」と言われてプランを出されるのと、「あなたの案は素晴らしいので、さらに強化する案を考えました」と言われるのでは、後者を採用したくなります。

ですので、ある程度のごますり、媚び、気遣いは、出世を考えるなら戦略的にアリだと思うのです。人を気持ち良くさせつつ、自分のやりたいことをやる。これができれば、社内だけでなく社外取引もスムーズに進みます。

■なぜ上司など目上の人にごますりをしてしまうのか?

というわけで、出世したい人がごまをする原理は分かると思うのですが……。この世は出世マニアばかりではなく、「このまま、今の仕事を無難に続けられればそれでいい派」の会社員の方もたくさんいらっしゃるはずです。むしろ、大多数はこっちでは?

それなのになぜ、嫌々上司へごますりをしてしまうのか。それはひとえに、上司が媚びを求めるからです。

◇ごますりが必要な環境を生んでいるのは上司

そもそもごますりをしても、「俺は数字しか見ないから」と動じない上司だったら部下は不必要なごまをすりません。上司がイエスマンを分かりやすくひいきするから、ごますりが絶えないわけです。

ですから、あなたの職場でごますりが大量発生していたり、あなた自身も嫌だと思いながらごまをすっていたりするなら、それは上司のせいです。ごますりを頑張る社員を恨む前に、場合によっては上司について人事部へ相談した方がいいかもしれません。

■ごますりではない方法で、仕事で評価される方法

さて、この「ごますり」が起きるのには、上司がおだてられたいタイプであることに加え、さらに条件があります。それは、部下の成果が横並びになっている時です。

ということは、以下のような状況であれば、ごまをすらなくても評価されるでしょう。

◇(1)圧倒的な成果が出せている

例えば、営業成績が横並びだったら、その中で気に入られている人が出世するのは避けられません。

ですが、もし圧倒的な売り上げをたたき出せたなら……。ごまをすらなくても、出世は望めるでしょう。

◇(2)成果を数字で示すか、専門知識を付ける

成果が数字に表れづらい職場では、何とかして成果を数字で示せるように、提案をしてもいいかもしれません。目に見える形で成果を出せたなら、ごますりから離れられるでしょう。

また、数字で成果を示す自信が無い方は「自分しか持っていない専門性」を意識して身に付けましょう。

成果であれ、専門性であれ、職場の人から一目置かれる立ち位置を手に入れられれば、順当な評価を受けることができるはずです。

ごまをする必要の無い人を目指そう

ごますりを強制されるのは、代わりがきく人材と思われているから。つまり、舐められているのです。

ですので、もしごますりがどうしても嫌いならば、すらなくていい自分になりましょう。上司からそれでも嫌がらせをされるなら、そこから先はパワハラです。

働きやすさを求めるなら、自ら働きかけていくことが重要なのです。

(トイアンナ)

※画像はイメージです

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