ビートたけしとNHK「最凶タッグ」!渡部・忖度・桜を見る会をメッタ斬り!

日刊大衆

ビートたけし(北野武)
ビートたけし(北野武)

  11月23日、NHKが18年から放送している特番『コントの日』の、第3弾『2020 新しい生活』が放送された。

『コントの日』は、ソーシャルディスタンス、リモートワークなど大きく変革を遂げた世相意を反映した多くのコントを、ベテランから新進気鋭のお笑い第7世代、人気女優らが演じる挑戦的な番組。

 一般的な「NHKのバラエティ=良質な教養番組の側面も魅力」というイメージを覆すブラックユーモア満載の過激な内容に、視聴者は騒然となったという。

 オープニングトーク前に紹介されたコントが「エコバッグを忘れたが有料のレジ袋は嫌な主婦がストッキングに商品を詰め込み、店員とレジ待ちの客に迷惑をかける主婦」だったことから、初見の視聴者にも番組の方向性は十分なほどに伝わっただろう。

「今回、“日本コント協会会長”のビートたけし(73)は自宅からリモート出演することになりました。“スタジオの安月給芸人たち”“安心安全な自宅からコントを楽しませてもらう魂胆でございます”とNHKでも変わらないブラックユーモアたっぷりなトークをしましたが、ここでたけしは“今年の出来事を題材にしたコントを多数取り揃えております!”と、3つのコントを口頭で説明したんですが、いずれも本当に風刺が効いていて……(笑)」(制作会社関係者)

■「多目的トイレ不倫」渡部と薬物騒動を起こした伊勢谷

 1つ目は『SUV』。本来は「スポーツ・ユーティリティ・ビークル(スポーツ用多目的車)」の頭文字だが、今回は「スポーツ・ユーティリティ・便所」だという。

 たけしは「多目的便所が舞台のコントです。入るトイレを間違えたことから始まる、すれ違いコントですね」と解説していた。

「言わずもがな今年6月に『週刊文春』(文藝春秋)で発覚した、アンジャッシュ渡部建(48)の“多目的トイレ不倫”のことですね。トイレネタだけでなく、アンジャッシュの代名詞と言える、互いにカン違いしたまま話がかみ合ってしまう“すれ違いコント”まで盛り込んでいるあたりが流石です」(前出の関係者)

 2つ目は『保釈ライダーユースケ』。「パッと葉っぱを吸うと変身しちゃうイケメンヒーローが活躍するコント」と紹介していた。

「9月8日に大麻取締法違反の容疑で逮捕。その後正式に起訴されて、同月30日に保釈された俳優の伊勢谷友介(44)のことですね。この時点でワイプでは劇団ひとり(43)を筆頭に、出演者たちの“やめてください!”“ダメですよ!”“会長!”と悲鳴が相次いでいました(笑)」(前同)

■たけしを上回るブラックユーモア満載の企画も

 そして3つ目。「中年トレンディ俳優の悲哀と哀愁をたっぷりに描いたコント」として紹介したタイトルは『Go To 沖縄! ゴルフは文化だ』だった。

「コロナ禍が現在以上に猛威を振るっていた4月、玉城デニー沖縄県知事が“来県自粛と、沖縄県民の外出自粛要請”を出していたのに女性同伴でゴルフを楽しみ、不要不急の沖縄出張に出かけていた石田純一(66)のことです。こうして3つの不祥事を風刺したたけしですが、“人生はコントのようなもの”というメッセージなのかもしれません(笑)」

 この時点でだいぶ突きぬけていたが、番組ではさらに衝撃的なコントが放送された。劇団ひとりがフクロウの“ズブズブ”、ロッチ中岡創一(42)がロボットの“マジメカ”、新川優愛(26)が歌が大好きな女の子“アリス”をそれぞれ演じた『ズブズブと森のおともだち』である。

 一見すると『おかあさんといっしょ』のワンコーナーのような幼児向けのファンシーな雰囲気の作品。シンガーソングライターの竹内まりや(65)の優しげなナレーションも、実によかった。

 しかし、SNSでは《黒いなw プロデューサー飛ばされないといいけどw》《ズブズブと森のおともだちwwwwなんてブラックww》《本当にNHKかよこれwww》と、あまりの内容に企画者の身を案じる声まであった。いったい、どんな内容だったというのか。

■忖度と癒着にまみれた森のおともだち

「1つ目はズブズブが勝手にマジメカのケーキを食べてしまった、という話でした。しかし、アリスがズブズブを叱ろうとすると“歌手になる夢は順調ですか?”“審査委員長は私と古いお友達でしてね……” “共存共栄、持ちつ持たれつ。やっていこうじゃありませんか” とつけ込み、アリスを懐柔するんです(笑)。ナレーションの“お友達は大切にしようね。そうすれば、いけないことをしても、もみ消してくれるから”という言葉も相まって超ブラックでると同時に、現実を考えると笑えないコントだったんですよ(笑)」(専門誌記者)

 第2話『ビリでも一等賞』でも、運動会の景品“山盛りのイチゴ”を欲しがるズブズブにアリスが便宜を図る際にズブズブが「私はただ“イチゴが好きだ”って、言っただけですよ?」と、政治や人芸関係における“忖度”をキツく風刺した演出もあった。

「“森のおともだち→森の友達→森友→森友学園”というタイトルから考えて、“忖度”という言葉が広く浸透するきっかけとなった17年に安倍政権で問題になった『森友学園問題』も風刺していると考えられます。エンディングの際も、“みんなで桜を見る→招待数と支出金額の急増が批判された『桜を見る会問題』”を意識した光景もありました」(前同)

■民放では流せないようなテーマソングも披露

 極めつけに、作詞が劇団ひとり、作曲を竹内がつとめるテーマソングが流れた。子供向け番組の童謡のようなリズムで、ひとりがメインボーカル、コーラスを竹内が担当し次のように歌い上げた。

《みんなおいでよ 仲良く踊ろう 友達大好き 僕はズブ ズブ ズブ 芸能プロの社長さん 闇カジノのオーナーさん 演歌歌手のタニマチさん 家族ぐるみさ みんな大好き ズブズブになればほら笑顔になれるから 甘い蜜舐めようよ 盃交わそうよ 骨までズブズブ》

 と、社長やオーナー、タニマチらが笑顔で肩を組んで楽しそうに踊る、完全にアウトな絵面が放送されたのである。

「むしろスポンサーに“忖度”しないで済むNHKだからこそ放送できたんでしょうね(笑)。NHKは堅いイメージがありますが、今年2月11日には『LIFE!人生に捧げるコント』でドランクドラゴン塚地武雅(48)が無声コント『MR.ボーン』を披露したこともあります」(女性誌記者)

『MR.ボーン』はイギリスの有名な無声コント『Mr.ビーン』のパロディと思わせておいて、実際は「警備員に扮装して逃げようとする」「黒い箱に隠れてこっそり脱出する」と、保釈中の19年23月に日本から密出国によりレバノンに逃亡した元日産取締役のカルロス・ゴーン騒動を皮肉にした内容だった。

 常に意欲的な挑戦を続けるNHK。公共放送局の強みで、今後も攻めた番組を作っていただきたい。

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