日向坂46メンバーが『あちこちオードリー』で語った『日向坂で会いましょう』と外の番組との違いとは!?
テレビの中の女たちvol.39日向坂46
雑誌やネットの記事に目を通すことはあるけれど、芸能に関する情報はもっぱらテレビから得る。そんな私にとって、TVerなどで番組のネット配信が多くなった現況はとても嬉しい。
ただ、その喜びは見逃してしまったバラエティ番組などを視聴できることよりも、放送圏外の番組をすぐに見ることができるという理由によるところが大きい。
東京だけでしか放送されていない番組を、関西在住の私でも見ることができる。自分が子どものころにはありえなかった環境のありがたみを、改めて噛み締めているところだ。
そんな中でも見ることができない番組がある。たとえば、櫻坂46と日向坂46の冠番組だ。『乃木坂工事中』(テレビ東京系)は関西でも放送されている。
けれど、『そこ曲がったら、櫻坂?』(同前)と『日向坂で会いましょう』(同前)は前身番組を含め放送されていない。ネットで配信もされていない。
で、特に『日向坂で会いましょう』については、なんだか風の噂(というか主にSNSで)バラエティ濃度が高くて面白いという話を聞く。が、見られない。もどかしい。
そんな日向坂46の面々が、12月1日と8日の『あちこちオードリー〜春日の店あいてますよ?〜』(テレビ東京系)に出演していた。出ていたのは加藤史帆、佐々木美玲、富田鈴花、渡邉美穂。
4人は『日向坂で会いましょう』で共演するオードリーとトークを繰り広げた。当然、そこでのトークは同番組についてのもの。たとえば、番組のバラエティ濃度の高さ、それに臨む日向坂のメンバーたちの前傾姿勢やストイックさなどだ。
加藤は言う。大喜利企画も多い同番組。ステイホーム期間中、彼女は『IPPONグランプリ』(フジテレビ系)の映像を見て勉強したらしい。
「スタッフさんに、フリップをめくるタイミングも大事なんだよとか、もっとレベル高い人はお題を自分で言ってからフリップを出すんだとか(教えてもらって)。いろいろ勉強してだんだん成長していってるかなとは思います」
渡邉は言う。『日向坂で会いましょう』でぶりっ子な素振りを見せると、「『何やってんだよ』みたいな感じになって、ひとつのボケとして完成する」。けれど、別の番組だと「アイドル」として大切に扱われるので(嬉しいけれど)困るらしい。
「レギュラー番組でハライチの澤部さんとご一緒させていただいてるんですね。そのときにぶりっ子をやる流れになったんですよ。思いっきり『大好き』みたいな感じでやって、正直私はいつもの『何やってんだよ』待ちだったんですけど、澤部さんが『かわいぃ~』みたいになっちゃって。どう処理すればいいかわかんなくて」
さらに、加藤は言う。
「(他の番組は)優しいです。体になにもビリビリとかこないし、急に大喜利もこないし。優しく扱ってもらえるのは嬉しいんですけど、逆にムズムズしちゃう」
なんなんだ、『日向坂で会いましょう』。電流や大喜利がないとアイドルに物足りなさを感じさせてしまう番組。「(ツッコまれると)ひとつのボケとして完成する」「どう処理すればいいかわからない」といった発言をアイドルに自然にさせる番組。
そして、そんなエピソードトークを(オードリーがいるとはいえ)番組外でうまく語るスキルを培った番組。
私の中でいま、見ることのできない『日向坂で会いましょう』という番組への期待値と妄想がどんどんと膨らんでいる。自分が見られない面白い番組が、どうやら東京では放送されているらしい。
そんな子どものころのもどかしい思いを、懐かしさとともに改めて噛み締めているところだ。
(文・飲用てれび)