「菅義偉首相（７２）が炎上してまさに火だるま状態です。とんでもない数の批判が寄せられていますし、かなり厳しい状態ですね」（夕刊紙記者）

　菅首相が批判される原因となったのは、１２月１４日の夜、自民党の二階俊博幹事長（８１）、タレントのみのもんた（７６）、福岡ソフトバンクホークスの王貞治会長（８０）、俳優の杉良太郎（７６）ら７人ほどが出席したという、東京・銀座の高級ステーキ店での会食だった。

「政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会は、会合の３日前の１２月１１日に、年末年始の忘年会や新年会について“なるべく普段から一緒にいる人と少人数で”“大人数、例えば５人以上の飲食は感染リスクが高まる”との提言や注意を促しています。今回の会食は５人以上が参加していて、分科会の呼びかけとは完全に相反する。しかも参加者の杉から“みんなで野球の話とか、そんな話をしただけ。忘年会”との発言があり、不要不急の会食だったことが明らかになっています」（前同）

■マスク会食にみの「そこまで見ていない」

　また、菅首相は飲食の際にも会話の時にはマスクを着用するよう呼びかけていたが、参加者のみのは「僕よく見ていなかったから、そこまで見ていないからわからない」語り、二階幹事長も１２月１５日の会見で、１４日の会食でマスク会食を励行していたか問われると「マスクを取らないと食事ができない」と語っている。

「しかも、その“忘年会”のタイミングは、菅首相が『ＧｏＴｏトラベル』の全国一斉停止を発表した直後のことなんです。『ＧｏＴｏトラベル』停止に対して、戸惑いや決断が遅いという批判が沸き上がっていたのに、国として自粛を促している不要不急の大勢での会食に出かけていたわけです。

　この会食にネット上でも“自分たちが５人以上の会食は控えろ！って言っておきながら、総理が率先して５人以上の会食しているなんて、あきれてしまう”“だめだよ。特に、国民の手本となるべき政治家、ましてそのリーダーは”“会食は感染リスクが高い。国の危機管理からも首相は不要不急の会食は避ける必要がある。危機管理意識が欠如している”など批判が多数寄せられています。また、会食を報じたニュース記事のコメント欄に２万件近いコメントが殺到し、やはりここでも怒りや呆れの反応が見られますね」（前出の夕刊紙記者）

■「嘘つき」評価で支持率は大幅下落！

　ネット上では「言うこととやることが嘘ばっかりだ。こりゃ、支持率も下がるわ！」「ルールは守らず、嘘はつき放題」といった声も見られる今回の菅首相の行動。

「矛盾だらけの今回の会食で、“嘘つき”との評価が聞こえてくるのは仕方ないでしょう。１２月１５日更新の『ＮＨＫ世論調査』によると、内閣支持率は４２％。発足時は６割以上あった支持率はすでに数字を落としていますが、ここからさらに急落していくかもしれません」（前出の夕刊紙記者）

　永田町では、これまで内閣支持率が２０％を割ると退陣と言われており、実際に麻生内閣は１８％（『朝日新聞』の数字＝以下同）、鳩山内閣が１７％と、２０％を下回ったところで退陣に追い込まれている。

「森内閣のように９％まで下がっても粘った内閣もありますが、２０％が目安なのでしょう。菅首相にとって、現状は野党が弱いという救いはありますが、このまま愚策が続けば、落ち込みは止まらず支持率が２０％台に行くこともあり得るでしょうね。

　菅首相は、会食について、１２月１６日放送の『ｎｅｗｓ ｚｅｒｏ』（日本テレビ系）で、“当初、（店に）遅く行きましたから、ご挨拶をさせていただいて失礼しようと思ったんですけど、結果的には４０分程度、残っていろんな話をするような結果になってしまいまして。そこは大いに反省しているところであります”と釈明し、『ＧｏＴｏトラベル』の全国一斉停止にも、“故郷へ帰省しようとする人、家族や仲間と旅行に出かけようとしている人に大変申し訳ない。ホテルや旅館の人たちにも大変、お詫び申し上げなければならない”と謝罪しました。しかしその対応は遅く、後の祭り。支持率下落の歯止めにはならないでしょう。

　菅内閣は発足から、まだ３か月程度しか経っていませんが、羽田内閣や宇野内閣のように７０日足らずで政権が崩壊した例が平成に入ってからもありますし、早期退陣も状況次第では十分にあるのではないでしょうか」（前同）

　ガースーに巻き返しの手はあるのか!?