ラクダの毛皮から着想、電気なしでものを冷やす冷却素材が開発される(米研究) (1/2ページ)
ラクダの毛皮から着想を得た冷却素材/iStock
水分が蒸発するとき、その物質は冷えるが、水分がなくなってしまったら、冷却効果はストップしてしまう。
この事実を踏まえ、マサチューセッツ工科大学(MIT)の研究者たちがラクダの毛皮にヒントを得た、電気を使わない冷却材を開発した。
・ラクダの毛皮から着想を得た2層のゲル
ラクダの体は毛に覆われている。一見、毛がないほうが涼しそうに見えるが、そうではない。毛が酸素透過性のある断熱層として機能し、ラクダの皮膚を外の熱から遮断し汗を蒸発させる。その結果、蒸発冷却効果が長く持続する。
ラクダはが汗をかいても、毛がないむき出しの皮膚ままでいるよりは脱水症状がひどくならない。
MITの研究チームは、この原理を応用することにした。下部にヒドロゲル(水を分散媒とするゲル)、その上部に多孔質シリカベースのエアロゲル(液体を気体で置き換えたゲル)という2層の冷却素材を作った。ヒドロゲルは、97%が水でできていて、温められると蒸発して、ゲルの温度が下がる。
エアロゲルは、非常に熱伝導率が低く、まわりの熱をあまり吸収しない。つまり、下にあるヒドロゲルが低温のままで、蒸発冷却効果が長続きすることを意味する。