世界の福本豊〈プロ野球“足攻爆談!”〉ヤクルト入り!内川2軍生活の是非 (2/2ページ)
自分だけの力ではないことは、本人も十分にわかっていると思う。
博多で関係者に話を聞くと、工藤監督は「ベテラン殺し」と呼ばれている。あれだけ実績のある内川をまったく1軍に呼ばないのは、いいか悪いかは別として、普通では考えられないことやから。ソフトバンクは素質のある若い選手が多いし、内川だけでなく、長谷川やバレンティンら他球団ならレギュラーを張れる選手たちが控えに甘んじている。世代交代のために若い選手を我慢して起用する信念はなかなかのもので、そのおかげで栗原や周東が育って、今シーズン、花を咲かせた。
今年はコロナ禍で交流戦がなかったけど、来年は行われる予定。内川のヤクルトとソフトバンクの対決は興味深いものになる。一度つかんだ確かな技術は簡単にさびることはないし、足腰さえしっかり鍛えていれば、少なくともあと2、3年はやれる。打席の機会が少なくなると目の衰えが進み、反応スピードが遅くなる。1軍で出場機会のないままベンチに座り続けているより、2軍で試合に出ていたことがかえってよかった可能性もある。新天地での内川の意地に注目したい。
福本豊(ふくもと・ゆたか):1968年に阪急に入団し、通算2543安打、1065盗塁。引退後はオリックスと阪神で打撃コーチ、2軍監督などを歴任。2002年、野球殿堂入り。現在はサンテレビ、ABCラジオ、スポーツ報知で解説。