日本神話の怪物ヤマタノオロチには足があった!?島根県の博物館に聞いてみた (3/3ページ)
注1:「雲州樋河上天淵記」の制作年代は、奥書より大永3年(1523)であったと考えられます。
注2:黒田日出男『龍の棲む日本』(岩波新書、2003年)、3(ギリシャ数字の3です)「龍体の神々と国土守護」などを参考としました。
ちょっと長いので要約すると、博物館からの回答趣旨は以下の通りです。
一、映像制作に際しては戦国時代の史料『雲州樋河上天淵記(うんしゅうひのかわかみあめがふちき。大永3・1523年)』を元にしているが、史料に「ヤマタノオロチに足があり、空を飛んだ」という描写はない。
一、では、なぜそのように描写したのかと言うと、中世の日本では蛇を龍と同一視する感覚があり、そこでヤマタノオロチも「龍のように足があり、空を飛ぶ」という描写を採用した。
一、ちょっと説明不足だったが、これからもよりよい歴史情報を発信していく。
先ほどの絵を拡大すると……あれ?ヤマタノオロチのツメ先らしきもの(黄丸部分)が描かれています。大蛇を龍と同一視する感覚は、確かにあったようです。
……とのことで、丁寧なご回答、誠にありがとうございます。ちょっと従来のイメージと違ったので面食らいましたが、古くから何度も語り継がれてきた有名な物語なので、飽きられないよう、オリジナリティを出したかったものと思われます。
とまぁこういう事もありますから、博物館など公的機関の情報であっても鵜呑みにせず、感じた疑問は積極的に訊いてみると、新たな発見が得られるかも知れません。
※参考文献:
戸部民夫『日本神話-神々の壮麗なるドラマ』新紀元社、2003年10月
黒田日出男『龍の棲む日本』岩波新書、2003年3月
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