NHK紅白「最大の目玉」YOASOBI!再生数3億、透明感、ホラー…音楽の未来!!

日刊大衆

『夜に駆ける YOASOBI小説集』(双葉社)
『夜に駆ける YOASOBI小説集』(双葉社)

 12月31日に放送される『NHK紅白歌合戦』。21日には出場歌手の曲目が発表され、盛り上がってきたが、23日、さらなるサプライズが用意されていた。

「新たに2人組の音楽ユニット・YOASOBIが出場することが発表されたんです。12月下旬、本番直前になって発表されるアーティストですから、NHKとしてもYOASOBIは最大の“目玉”という位置づけでしょう。

 同時期に出場が決まった歌手を見てみると、2019年のビートたけし(北野武)、2018年の米津玄師(29)、2014年の中森明菜(55)、2012年の矢沢永吉(71)、2010年の桑田佳祐(64)と、その年の『紅白』のハイライトとなる超大物の面々ばかり。

 まだCDリリースをしていないYOASOBIの出場自体が異例中の異例ですが、彼らが日本を代表するような歌手と並ぶ存在だという証明でもありますから、非常に衝撃的ですよね」(夕刊紙記者)

■若者視聴者の獲得のための「目玉」

 YOASOBIを出演させたのは、NHKが新たな『紅白』ファンを獲得したい思惑があるからだともささやかれる。

「2020年の『紅白』は、ジャニーズ事務所に所属するグループが7組も起用されています。“ジャニーズ事務所で7組が多すぎる”といった批判もかなりありましたが、NHKが若い視聴者に見てもらいたいためにジャニーズのアイドルに頼った、と言われています。しかし、King&Princeや2020年にデビューしたばかりのSixTONESSnow Manはともかく、ある程度キャリアを積んでいる他のグループのファン層はそれほど若くない、という見方もあります。

“若い『紅白』ファン”を獲得するためにも、ティーンエイジャーからの支持が厚いミュージシャンの出演は必要不可欠。そこで白羽の矢が立ったのが、YOASOBIだったのでしょう」(前出の夕刊紙記者)

■「小説を音楽にする」

 YOASOBIへの期待もある一方で、「年々、紅白出場歌手の初出場や若い人たちの方がわからなくなってきて、年を感じる」といった声も多い。

「YOASOBIは、今どきのティーンの間では知っていて当たり前の超メジャーな存在です。ただ、今でこそ伝説となっているBOOWYの全盛期のように、若い世代からの支持は絶大ですが、上の世代への知名度はこれからといった存在でもあるかもしれませんね」(女性誌記者)

 テレビの前で子どもが喜んでも、お父さんとお母さんがキョトンとするのは、あまりに寂しい。そこで今一度、YOASOBIを振り返っておきたい。

 YOASOBIは2019年10月にボーカロイドを使用した楽曲を制作する“ボカロP”のAyase(26)と、シンガーソングライターのikura(幾田りら・20)によって「小説を音楽にする」というコンセプトの下、始動した。

■ジャニーズグループに楽曲提供も!

 星野舞夜のネット恋愛小説『タナトスの誘惑』を楽曲原作とした、最初のデジタルシングル『夜に駆ける』は2019年11月にAyaseのYouTubeにミュージックビデオが投稿されると、瞬く間に話題になっていった。

「公開から約7か月でに再生回数は2000万回を突破し、2020年12月23日現在(以下同)、1.3億回まで数字を伸ばしています。YouTubeだけでなく、ストリーミングでも同曲は絶好調で、累計再生回数は3億回を突破しています。

『夜に駆ける』だけでなく、2020年5月投稿の『ハルジオン』も3111万回、同7月投稿の『たぶん』も1603万回と、ミュージックビデオの再生回数はとんでもないことになっています」(音楽ライター)

 若者への爆発的な訴求力を誇るYOASOBI。日本芸能界のトップ・ジャニーズ事務所もそれを見逃さなかった。

「Ayaseは、12月16日リリースのHey!Say!JUMPのアルバムに収録されている楽曲『千夜一夜』の作詞・作曲・編曲を手掛けています。天下のジャニーズアイドルの楽曲を手掛けるほど、YOASOBIの人気が認められているということですよね。そして、ヘイセイサイドも、YOASOBIの力を借りたかったということではないでしょうか」(前同)

■紅白での歌唱が“歴史的瞬間”なワケ

 まさに、YOASOBI旋風が吹いたと言える大活躍の2020年。 その最後の舞台となる『紅白』だが、YOASOBIにとっては“初めて”のことがあるのだ。

「披露するのは『夜に駆ける』なのですが、YOASOBIは、なんとこれまでライブやテレビでパフォーマンスを見せていないんです。初めての人前での演奏が『紅白』。歴史的な瞬間になるのは間違いないですよね」(前出の音楽ライター)

『紅白』という大舞台の切符をつかんだYOASOBI。結成前のAyaseの判断が、この記録的な大躍進を生んだのかもしれない。

「YOASOBIのボーカリストは、ikuraさん以外にも複数候補がいたそうです。Ayaseさんはボーカルを選ぶとき、“声に透明感があるのに、親しみやすさがあって、不思議な感じ”とikuraさんの歌を評価。彼女の声を聞き、“無限の可能性が広がっていくのを感じた”といい、Ayaseさんはikuraさんの起用を決めたといいます」(音楽誌編集者)

■大のホラー好きの一面も

「小説を音楽にする」にするというコンセプトのYOASOBIは、ボーカルのikuraは大の読書好きだという。一方のAyaseは、

「Ayaseさんも本は好きだそうですが、好みのジャンルが偏っているようで……(笑)。本でも映像でも、大のホラー好きだそうですよ。Ayaseさんがソロとして発表した曲『幽霊東京』は、その影響から作られたのかもしれませんね」(前出の音楽誌編集者)

 小説の映画化はよく耳にするが、「小説を音楽にする」というコンセプトはこれまでまったくなかったもの。単なるメディアミックスではなく、YOASOBIにしかないオリジナリティも込められている。

「9月18日に発売された『夜に駆ける YOASOBI小説集』(双葉社)の中で、ikuraは“原作小説が決まったら自分なりに読み込んで、どんな曲になるかイメージします。その後、楽曲を受け取ったら、Ayaseさんが小説をどう解釈したのかを考えます”と話しています」(前出の音楽ライター)

■「音楽の未来」はYOASOBIが担う!?

 前出の音楽ライターは続ける。

「単に、小説を音楽という表現方法に落とし込む作業をしているのではなく、Ayaseとikuraの感性で2人のフィルターを通じて、恋愛原作小説の世界観やメッセージなどを表現しているのではないでしょうか。

 恋愛原作小説を読んでから、曲を聴くと、YOASOBIの恋愛楽曲に込められた深い真意や背景が分かり、皆、キュンキュンするそうですよ。

“小説を音楽にする”と、言葉にしてしまえば簡単に見えますが、音楽的センスが圧倒的に優れていないとできない、高度な表現方法でしょう。それを実現して、クオリティの高い作品を作るYOASOBIは、本当に凄いユニットですよね。

 音楽の趣味も流行りも多様化している昨今で、若い世代から絶大な支持を集めるのは昔より困難になっている。そんな中でとてつもない支持を集めたYOASOBIは、日本の音楽の未来を担う存在ではないでしょうか」

 NHK『紅白』での歴史的な初披露をきっかけに、YOASOBIのさらなる活躍に期待したい。

「NHK紅白「最大の目玉」YOASOBI!再生数3億、透明感、ホラー…音楽の未来!!」のページです。デイリーニュースオンラインは、YOASOBIビートたけし(北野武)BOOWYKing&PrinceSixTONESエンタメなどの最新ニュースを毎日配信しています。
ページの先頭へ戻る

人気キーワード一覧