VRで異性の体に入れ替わる体験をすると、実際の性別の認識に変化が生じる(スウェーデン研究) (3/4ページ)
「潜在的連合テスト(IATテスト)」で被験者の性別自認を評価してみたところ、異性の体の錯覚体験をしたグループでは、より両性の感覚のバランスが取れているという結果が得られた。
ところで、「愛情深い」「忠実」「温かい」「頼もしい」といった性格があるとする。あなたはこれらを女性的だと思うだろうか? 男性的だと思うだろうか?
研究グループによると、一般に人はこうした性格を自分の性別に特徴的なものだと感じる傾向にあるのだという。つまり男性ならこれらを男性的な特徴と感じ、女性ならより女性的な特徴だと感じやすい。
実験では被験者に対してそうした質問もされているのだが、錯覚により異性の体を体験した被験者の場合、両方の性別の特徴であるという回答が多かったそうだ。

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・異性の体に認知上の食い違い
研究グループはこうしたことが起きる理由について、自分自身について潜在的に感じていることと認知上の齟齬(そご:食い違い)が生じるからではないかと説明する。そのような齟齬を解消するために、普段の感覚を調整してしまうのだ。
この研究は性別自認が流動的であることを示唆しているという。体と性別の感覚とにはダイナミックで強固かつ直接的な結びつきがあるようだ。
では性同一性障害や性転換手術を受けた人はどうなのだろうか。こうした人たちの心と体については、今後研究を進めるべき重要な疑問であるそうだ。