「007」に登場するジェームズ・ボンドは実在した!?英国の同姓同名のスパイ (3/3ページ)

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 当時の英国SISのヘッドだった、リチャード・ホワイト卿が、知名度の高い名前をもつ下級工作員を共産圏に送り込むことを許可した事情は実はこのような背景によるものだ。


My name is Bond, James Bond


・「ジェームズ・ボンド」という名前の持つ意味

 当時、イアン・フレミングの大ベストセラー本が世に出回ってすでに10年以上たっていて、当然、共産圏の人たちでもこれを読んでいた、あるいは読んでいなくても、ショーン・コネリーの映画は観ていたはずだ。

 だから、"ジェームズ・ボンド"がポーランドへやってきたことは、注目を浴びたはずだ。たとえ、防諜部門や内務省が、これを明らかな策略だとは信じていなかったとしても、このボンドの存在を知らないふりをして、監視をつけずに放っておくということは、まだできなかったと思われる。

 ジェームズ・アルバート・ボンドのもうひとつのアイデンティティは、煙幕としての不可解な役目だ。つまり、共産主義側が腕利きチームに、ワルシャワのバーでの行動や郊外への出張を監視させるほどの人物の地位に、リチャード卿が優秀だとして、不器用な工作員を配置したことだ。

 よく知られている意見は、共産主義ポーランドの諜報組織は1960年代半ば、1964年当時にはまだ完成していなかった、西側のスパイ活動に対して彼らの防諜能力も完全ではなかった、というものだ。

 少なくとも、ポーランドの秘密情報部が、007を思わせる工作活動を想定するにはまだ十分ではなかったということだ。工作員が偽情報を使って、敵方をだまくらかすのは、これが最初でも最後でもなかった。

 ワルシャワのこの話は、若いスパイのキャリアの中ではたいしたことのないエピソードだったのかか、あるいはリチャード・ホワイト卿がコミュニストにわざとボンドを監視させるよう仕向けたのかどうかは、わからない。

 確かなことは、イアン・フレミングが、自分の小説に諜報活動を取り入れ、英国諜報部が諜報活動にフィクションを組み込んだということだけだ。

References:007’s file found in the IPN’s Archive - News - Institute of National Remembrance/ written by konohazuku / edited by parumo
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