自粛ばかりで終わってしまった2020年。上半期に流行した『100日後に死ぬワニ』は、下半期に名前を聞くことがすっかりなくなり、遠い昔のことのようである。そんな一方で、つい最近だと思っていた出来事が、実はかなり前のことだと知って驚くこともあるから不思議だ。

まずは、日本でツイッターのサービスが開始された日。最近ではツイッターのつぶやきワードなどを取り入れるテレビ番組などが増えてきたが、サービス自体が始まったのは2008年。もう12年も経っている。最初こそ「一般人がやる意味ある？」「なにをつぶやくの？」「誰が見るの？」といった懐疑的な見方が多かったが、今ではすっかりネットの主要ツールの一つとなり、ここから流行が発信されることもある。前述の『100日後に死ぬワニ』は、まさにツイッターでバズったことから火がついたコンテンツだった。

2008年にはFacebookも日本でのサービスを開始。それまでは「ネットに顔を出したら人生終わる」「実名がバレたら個人情報が全て晒される」といったネットに対する怖い印象を持っていた日本人が、このサービスによって実名を明かすのが当たり前との認識を受け入れ、ネットとの付き合い方が変わってきた。今ではYouTube、インスタグラム、TikTokなど、一般人が名前だけでなく平気で顔出しをする時代になっている。

2020年には、女優で創作あーちすと・のんと橋本愛がNHKの朝ドラ『あまちゃん』以来の共演を果たしたが、『あまちゃん』が2013年、約7年前の作品ということも世間に戦慄を走らせた。

2013年といえば、『あまちゃん』のほかにドラマ『半沢直樹』（TBS系）が大ヒット。さらに『PlayStation 4』の発売、『AKB48』の『恋するフォーチュンクッキー』が大流行、アニメ『進撃の巨人』の大ヒットなど、今でも続くコンテンツが生まれた年でもあった。それだけに、これらが7年以上も前という事実に、ネット上では

《あまちゃん7年前って…死ぬ》
《私が1番ハマってた進撃の巨人ブーム第1波って7年前…？　こわいな》
《恋チュン7年前という事実に倒れるところだった》

といった声があがっている。ちなみに、『AKB48』のもう一つの大ヒット曲『ヘビーローテーション』は2010年発表で、もう10年以上も前のことである。

2030年には、「『鬼滅の刃』が流行ったのがもう10年前なんて…！」という驚きの声で溢れているのだろうか。