消息不明の幽霊船、数十年も海をさまよう蒸気貨物船「ベイチモ号」の謎 (2/4ページ)

カナダで撮影されたベイチモ号 image by:public domain/wikimedia
・ブリザードに襲われ船を放棄
1931年9月末、バンクーバーに戻る途中のアラスカ北岸バロー岬で、ベイチモ号は激しいブリザートにみまわれた。氷に阻まれてしまったため、クルーたちはここで越冬しなくてはならなくなった。
ところが、とてもそんなに長期の燃料はなかったため、クルーたちは船を離れて、近くのバローの町でキャンプを設営することにした。10月~11月の間、数人づつ毎日船に戻って、舵など主要な装備から氷を取り除いていた。

氷に閉じこめられたベイチモ号から貯蔵品を運び出すクルーたち
11月24日、再び激しいブリザードが襲いかかった。それが過ぎ去ると、ベイチモ号が跡形もなく消えていることがわかった。
クルーたちは船は沈んでしまったと思い込んだが、まもなくイヌイットの漁師から、およそ72キロ南を漂っているのを目撃したという話を聞きつける。
船は見つかったには見つかったが、冬を越せないと判断したクルーは、積荷の中から価値のある毛皮だけ回収して、ついに船を放棄した。
船長のコーンウェルとクルーは、空路でバンクーバーに戻り、会社は船とわずかな積み荷を損失として抹消した。