『半沢』『恋つづ』『ナギサ』『MIU』…データが証明「ドラマはTBSしか勝たん!」

日刊大衆

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 2020年に話題になったドラマを振り返ったとき、多くの人が同じ感想を抱くだろう。「TBSばっかりじゃないか……」と。

『スカパー!』が実施した、全国の15歳~69歳の男女1000名を対象に、2020年11月30日(月)~12月1日(火)の2日間のインターネットアンケート『今年の感動ランキング2020』の「今年感動を与えてくれたドラマの主人公」の全体ランキングでは、全10位のうち5作品がTBSのドラマで、しかも6位の『MIU404』以外、すべてトップ5に入選している。

『今年の感動ランキング2020』の『今年感動を与えてくれたドラマの主人公ランキング』(スカパー!調べ)

「”女性部門”では『おカネの切れ目が恋のはじまり』も10位にランクインしていますね。

 すごいのは、ほとんどのジャンルの作品が入選していることです。たとえばテレビ朝日は『相棒』や『科捜研の女』のような刑事ドラマ、日本テレビはコメディドラマなど、ある程度得意なジャンルがありますが、TBSは、恋愛は『恋はつづくよどこまでも』、ヒューマンドラマは『私の家政夫ナギサさん』、サスペンスドラマは『テセウスの船』、刑事ドラマは『MIU404』、社会派ドラマは『半沢直樹』と、まったく隙がありません」(広告代理店関係者)

■視聴率で分かる圧倒的強者ぶり

 視聴率の成績も実に素晴らしい。『半沢直樹』(全10話)が驚異の平均視聴率24.7%・最高視聴率32.7%(関東地区・世帯・リアルタイム・ビデオリサーチ調べ)を記録している陰に隠れがちだが、『半沢』以外も今回入選したドラマ5本の【平均視聴率/最高視聴率】は、

・『テセウスの船』(全10話)…【13.4%/19.6%】

・『恋はつづくよどこまでも』(全10話)…【11.6%/15.4%】

・『私の家政夫ナギサさん』(全9話)…【15.1%/19.6%】

・『MIU404』(全11話)…【11.9%/14.5%】

・『おカネの切れ目が恋のはじまり』(全4話)…【10.5%/11.6%】

 と、いずれも2ケタ越えばかり。おまけに、『恋つづ』と『カネ恋』以外、最低視聴率も10%以上を記録している。

「TBSドラマは『ザテレビジョンドラマアカデミー賞』など、多くの賞を受賞しました。特に『MIU404』は、放送批評懇談会が日本の放送文化の質的な向上を願い、優秀番組・個人・団体を顕彰するギャラクシー賞の『テレビ部門 2020年9月度月間賞』と『上期入賞』を受賞しています」(制作会社関係者)

■原作のアレンジ力が段違い

 特筆すべき点として、『MIU404』と『カネ恋』以外は原作付きの作品ということが挙げられる。

「いずれも小説や漫画が原作なんですが、いずれも原作を大幅に改変していているんです。原作モノでのこうした改変は、不評を買うことも珍しくない。たとえば日本テレビの『極主夫道』が原作にいない“主人公の娘”を登場させたり、地味なアパートをオシャレな洋風の一軒家に変えた結果、SNSがしばらく荒れていましたね」(専門誌記者)

 しかし、TBSドラマの場合、大幅な改変が大成功している。代表例が、『半沢直樹』と『テセウスの船』だ。『テセウスの船』は、「原作と真犯人が違う」という告知が原作者からアナウンスされ、犯人の考察で大いに盛り上がった。

「『半沢』はすごいですよ。まず、代名詞の“倍返しだ!”が、原作だとほとんど使われていない(笑)。さらに、香川照之(55)演じる大和田常務は原作にもいましたが、第1シーズン最終回の名シーン“土下座”はなく、そればかりか、2020年版であれだけ活躍していたのに、元になった原作小説『ロスジェネの逆襲』と『銀翼のイカロス』には登場していないんですよ。ドラマを見てからだと、ちょっと信じられないですよね……」(前同)

 大胆なアレンジと、それに説得力を持たせる役者を起用する。TBSドラマが評価される理由の1つだろう。

■これからも名作を作っていただきたい

 また、ドラマの制作方式も強みだ。20年9月8日の改編発表会で、TBSの瀬戸口克陽編成局長は、「まず大事にしていることは企画ありきであること。プロデューサー、作り手が『これを作りたい』ということを出発点に、脚本をどの人に書いてもらおうと検討することを、ぶれずにやってきた」としている。

「出演者より作品を優先することが多い、というのはTBSのドラマ制作の特徴かもしれません。“俳優や原作のチョイスに他局以上に時間をかけるのもTBS流”としていますが、『半沢』が続編まで7年かかっているのを見ると、説得力がありますね。2021年も、数多くの名作ドラマを、続々と生み出してくれるのではないでしょうか」(前出の専門誌記者)

『半沢直樹』に出演した香川や市川猿之助(45)、片岡愛之助(48)、アンジャッシュ児嶋一哉(48)が、テレビ局の枠を超えて各局のバラエティ番組で引っ張りだことなったり、『恋つづ』の佐藤健(31)と上白石萌音(22)が『Yahoo!検索大賞2020』にそれぞれ大賞と女優部門賞を受賞し、「今年の顔」として人気を不動のものにしたりと、役者陣にも多大な恩恵を与えているTBSドラマ。

 2021年はどんな名作が生まれるのか? それとも他局が追い上げを見せるのか? 楽しみでならないーー。

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