『龍馬伝』に出演した新と歴ドル美甘子が語る「大河ドラマとアイドル」

日刊大衆

前田敦子
前田敦子

 坂本龍馬を愛し、07年より歴ドルとして活動を続けている彼女は“大河女優”でもある。

「『龍馬伝』の最終回には、ビビる大木さんとか井手らっきょさんとか、龍馬ファンの方がゲスト出演されているんです。私はもともと『龍馬伝』のPRのお仕事をやらせていただていたんですが、そのご縁で声をかけていただきまして。一生忘れられない本当にうれしい出来事でした」

 セリフは少ないが、登場したのは、極めて重要なシーンだ。

「龍馬が暗殺される近江屋でのシーンで、そこに醤油を買いに来る町娘のひとりの役でした。事前に京ことばの先生からセリフを録音したCDをいただいて、それを聴いて練習しました」

 龍馬役の福山雅治とも絡みがあったという。

「当日、ヘアメイクの部屋で福山さんと初めてお会いしたんですが、普段も龍馬さんのような喋り方をされていたのがとても印象に残っています」

 主役を演じるとなれば、役に入り込む必要があるのだろう。こんな逸話も披露してくれた。

「近江屋のセットの中で、お醤油の匂いがしたので、“なんでだろう?”と思っていたら、瓶の中に、本物の醤油がなみなみと入っていたんです! カメラに写らないのに、そうしたところまで徹底して作っているんです。大河ドラマの凄さを感じましたね」

 一龍馬ファンとしては、『龍馬伝』は女性の出演者もよかったとか。

「龍馬の姪っ子を演じた前田敦子さんは、普段は左利きのはずですが、食事のシーンでは右手に箸を持っていました。そうしたところもちゃんとしてますよね」

 前田敦子が『龍馬伝』に出たのは、『マジすか学園』(テレビ東京系)に主演した直後のことだった。

「それから、龍馬の幼馴染の平井加尾は、龍馬ファンには知られていますが、これまで描かれることがなかった人です。それを高知出身の広末涼子さんが演じたのがうれしかった。また、同じく高知出身の島崎和歌子さんが龍馬の義理のお姉さん役で演じていましたが、いかにも“土佐の姉さん”という感じが出ていましたね」

『龍馬伝』に限らず、大河ドラマは、そのような地域を意識したキャスティングがあるのだ。

「『西郷どん』にはAKB48の柏木由紀さんが出ていました。柏木さんは西郷隆盛と同じ薩摩(鹿児島)の出身ですよね」

■キャスティングの妙も楽しみ

 キャスティングの妙も楽しみのひとつだという。

「『独眼竜政宗』で渡辺謙さんが政宗を演じていますが、『天地人』では、娘のさんが政宗の正室・愛姫役で出ています。同じ俳優さんが同じ役で異なる作品に出ることもありますし、そうしたファンを喜ばせる配役があるんです」

 近年は、女性が主人公の作品が増えてきたが……。

宮崎あおいさんの『篤姫』は、女性の視聴者を取り込んだようで、歴女ブームのきっかけとなった作品です。あの作品のポスターは、実際に残っている篤姫の写真を宮㟢さんが模したビジュアルで、とてもよかったです」

 ただ、日本の歴史に名前を残した女性は数少ないだけに、無名の人物が主人公の場合もある。

「『八重の桜」では、綾瀬はるかさんが新島八重という、一般的にあまり有名ではない方を演じました。ただ、大河ドラマで取り上げることで、白虎隊なども含め会津藩の歴史をより深く知ることができる。そうしたことはうれしいですね」 

●美甘子Mikako PROFILE 坂本龍馬など歴史上の人物をこよなく愛する歴史アイドル、通称「歴ドル」として、テレビ、ラジオ、雑誌などで活躍するほか、DJ、司会などマルチな活動で才能を発揮している。毎週水曜、ポッドキャスト番組「歴ララ」配信中!Twitter:@rekish_mikako

●NHK大河ドラマ
・放送開始:1963年4月7日『花の生涯』
・現在まで放送された作品数:全59作
・最高視聴率:『赤穂浪士』(64年)53%
・最高平均視聴率:『独眼竜政宗』 (87年)39.7%
※視聴率はビデオリサーチ調べ

(EX大衆2020年1月号「大河ドラマとアイドル」美甘子)

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